面倒なことは大切なこと

以前、NHKでスタジオジブリの宮崎駿監督の密着取材の放送がありました。

宮崎監督は、新作の構想を練っているデスクの前で険しい表情をしながら、「面倒くさい、面倒くさい…」と何度も発し、「面倒くさいけど仕方がない、世の中の大事なことはたいてい面倒くさい」ともつぶやき、その言葉が妙に頭に残り、ついつい見入ってしまいました。

さらに宮崎監督は、納得のいく作品を生み出すためには「面倒くささとの戦いなんだ」ともつぶやいていました。その言葉の裏には面倒と思う作業の繰り返しがあってこそ、良い作品につながる鍵が隠されているのではと、示唆されていたように感じました。

どんな仕事でもその仕事特有の「面倒くささ」や苦労はつきものです。

社員であれば「細かい作業が多く、手間がかかる」管理職であれば「問題対処に時間を割かれる」など、仕事の手順や社内コミュニケーションに関して、面倒だと感じながら仕事をした経験は誰しもがあると思います。

面倒とは、「面倒を起こす」「面倒な手続き」というように、通常は手数がかかって不快なことや煩雑で煩わしいという意味で用いられますが、「面倒をみる」などのようにお世話や支援を行うなどの意味も含まれます。

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ある自動車販売店の営業マンは常に売上の成績もよく周りからも一目置かれる存在でした。そのわけは、名刺を渡す際に必ず会社名と名前を伝えた後、「私どもは、車の販売、整備を通してお客様の生活を豊かにし、地域を明るく元気にしたいと思っております」と一言、言葉を添えて渡していたから、だそうです。

名刺をもらったお客さんの中には、営業マンの真摯な態度とユーザーの立場に立った言葉が妙に頭に残り信頼感が増し、新車の購入に至ったケースもあったようです。

物事を成し遂げるためには、手間暇がかかることがたくさんあります。人と人、仕事と仕事をつなげ結ぶことを面倒だと感じる時があれば、実はあなたが大切だと思っていることかもしれません。「面倒なことは大切なこと」この言葉を少しでも意識し、上手に「面倒くさい」と付き合っていきたいものですね。

税理士法人LRパートナーズ
代表社員 所長 小関 和夫

 

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