~ 言葉は生き物 ~

特集・職場を はなまる にするマナー
~ 言葉は生き物 ~

コミュニケーションの基本

季節は春、新年度の始まりです。新入社員を迎えたり配置転換があったりと職場環境が変わる時期でもあります。新しい生活の始まりにあたり、コミュニケーションとビジネスマナーについて考えてみたいと思います。ビジネスマナーの基本の一つに「敬語」があります。敬語は物事や自分の意志を伝えるだけではなく、相手に対しての気持ちや人間関係も表現します。現代社会において自分も相手も気持ちよく仕事を進めるために必要な言葉遣いとはどのようなものでしょう。

言葉は生き物

もとは誤りとされていた言葉が、広く一般に認識されて正しい言葉遣いのように扱われることがあります。「一所懸命」「一生懸命」に、「とんでもないことです」「とんでもございません」に変化し社会で容認され、いまではむしろ馴染みのある言葉として使われています。ほかにも「マニュアル言葉」「バイト敬語」と呼ばれる表現に「過去形での質問」があります。「ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」といった言い方は嫌がられることも多いものでした。それでもこうした表現が使われ続けていることにはいくつか理由があり、その一つが「角のとれた優しい表現に聞こえる」というものです。「ご注文は以上ですか?」という言い方でももちろん問題はありませんが、「(確認のためにお伺いしたいのですが、)ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」とすると響きがやわらかく聞こえるようです。ちなみに英語でも丁寧な表現には過去形が使われています。「Can you open the window?(窓を開けてくれますか?)」と言うよりも、「Could you open the window?(窓を開けていただけますか?)」とすると、より丁寧な表現になります。言葉には意外な共通点もあるものです。

言葉が年月を経て移り変わることがあるように、違和感を覚える言葉が広く使われ続けて、いつか一般的な敬語表現として認識されるようになるかもしれません。正しい言葉遣いを理解したうえで変化を容認する柔軟な心をもつことで、フォーマル・カジュアル問わず様々な環境での対話を楽しむことができそうです。

思いやりを形に

社会人にふさわしい言葉遣いは「相手を尊重している」「自分自身が社会人としての常識を持っている」ということを表します。改まった敬語はよそよそしい、相手と距離がある、などと感じることもあるかもしれませんが、それこそが相手に対しての節度と礼儀と言えます。その場に応じた言葉遣いで相手とコミュニケーションをとることができてこそ、ビジネスパーソンとして成熟しているということでしょう。

目に見えない「敬意」「思いやり」の気持ちを言葉遣いで表現することで、お互いに幸せな気持ちで過ごすことができます。思いやりの気持ちはマナーの基本です。いつでも周囲への思いやりの気持ちを持って仕事に取り組んでいきましょう。

 

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