人生100年時代

人生100年時代構想会議

会長安倍政権は昨年9月に「人生100年時代構想会議」を立ち上げた。

しかし、人口に係わる問題は今年生まれた人が生産年齢に達するまでには15年、生産年齢人口からはずれて30年以上の時間がかかる超長期にわたって影響を及ぼす事柄である。今日「人生100年時代構想会議」を立ち上げるにあたってはどのような経緯があったのであろうか。

どのような経緯があったかはともかく、人生100年を正面から取り上げたことは誠に喜ばしい。

私が人生100年を意識したのは10年前の平成20年である。当時、事業承継、ライフプランなどの資料として自分の出生時平均余命や残存平均余命を調べてからである。それを一般化して別表のような残存平均余命表を作ってみた。

すると、いつの年齢からでも「十分の一」残存平均余命がほぼ100歳までであった。

どの年齢に達していても半分は生存している残存平均余命を加算してみると、ほぼ10人に一人が100歳に達していることがわかる。ライフプラン

 

医療・科学技術の進歩発展

いま、NHKでスペシャル特集・シリーズ「人体」を放映している。まだシリーズが終わってはいないが、今までの常識を覆す人体の構造が明らかになってきている。IPS細胞、遺伝子のゲノム編集など人間の生命を探求する医学が進歩して、私たちの寿命はさらにさらに延びていくことは明らかである。

さらに自動運転技術やロボット技術、人工知能・AI等の進化に伴い人体の老化による機能低下をサポートし身体の欠陥や衰えを補完できる世になったことを実感しており、ますます、長寿社会での生活の明るい未来が期待できるのである。

私が子供のころ見ていた50歳、60歳の大人の姿は今では見られない。私自身はこの年齢を経過してきて既に三世代分の寿命を享受して生きてきたように感じている。

私は現在のような長寿社会は昔々秦の始皇帝が不老長寿の薬を求めた長寿社会の到来、あるいは、昔のおとぎ話に出てくるような桃源郷が現実に近づいたものとして受け止め、さらに豊かな、穏やかな社会となって欲しいと願っている。

長寿社会をどう生きるか

長寿社会を健康に生きるには、生き方・働き方が大切になってくる。「人が生きているということは、働くことである。働く喜びこそ生きている喜びである」。これは「万人幸福の栞」の中の一節である(76P)。それではどう働いたら良いのであろうか。

「元来仕事そのものには、上下貴賤の別があるのではない。職業には尊卑はない。自ら軽んずる心を持つ働きを人が賤しいと思い、自ら重んずる職業を人が尊ぶのである」。

「自分の只今ついている仕事の尊さを悟って、懸命に働く時、自然に与えられる楽しみ、これは何ものにも代えることの出来ぬ人生の喜びである、最高至上の歓喜である。真の働きには、喜びが伴うだけではない。肉体の健康も、物質の恩恵も地位も名誉も、おのずからついてくる」(前掲書75P)。

健康がすべて

私が10年前に感じたことは「健康がすべて」だということである。

いつから数えてもこれからを健康に過ごせれば10人に一人は100歳まで到達できるとすると、「いま」体力・知力・気力にあった健康な生活と働き方をすればよい。よく「健康が第一」と云われるが、私は「健康がすべて」と考えて、体力と年齢に合わせた健康づくり、仕事づくりを心がけている。

技術、知識の進化がものすごく速いのは前に述べた通りである。この点仕事との向き合い方について影響を受けた知人がいる。自分のキャリア計画を10年ごとに決めて達成していった知人で、10年間会計士、10年間弁護士、10年間海外の外国弁護士として目標を立ててチャレンジし、一つ一つ実現していった。

私はこの知人のように職業まで変えるつもりはなかったが、変わりゆく技術、社会・経済環境の変化に今の仕事が対応するように努めてきた。

これからも「健康がついてくる健康法」の一つとして喜ばれる仕事を楽しくしていくつもりである。

 

税理士法人LRパートナーズ
代表社員 小川 湧三


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