住宅ローン その1 金利の仕組み

【 はじめに・・・ 】

人生最大の買い物と言われる住宅の購入。これから購入する人も、既に住宅ローンを組んでいる人も、金利の動向は気になるポイントです。また同じ金利でも返済方法によって支払利息の総額は変わります。
金利上昇はどのように影響するか見ていきましょう。

【返済方法】

★元利均等返済:

毎回の返済額(元金と利息の返済額)が同じ。
返済開始当初は利息の割合が多く、徐々に元金の割合が多くなる。

★元金均等返済:

借入元金を返済回数で割った額に、残高に対する利息を上乗せして返済する方法。

【 金利の種類 】

★全期間固定型

・全期間適用金利は変わらない。
・低金利時に借りれば、将来の金利上昇リスクを抑える事ができる。返済額が一定の為、家計管理がしやすい。

★変動金利型

・低金利時や金利下降時に低金利のメリットがある。
・金利の見直しは年2回。返済額は5年間固定される。

★固定金利選択型

・金利状況に応じて固定金利と変動金利を選択する事ができる。
・ライフプランに合わせて返済計画が立てられる。

★ミックス金利型

・固定金利と変動金利のメリットを、バランスをよく取り入れた返済が可能。cl201205_01

【 金利の種類をどう選ぶか 】

◆ 固定金利が向く人

・今後金利が上昇すると思う人
・総支払額を確定させたい人
・現在の家計の水準でローンを返済したい人

◆ 変動金利が向く人

・将来の金利上昇幅が小さいと思う人
・借入残高が少ない人
・借入期間が短い人
・家計(貯蓄)に余裕があり繰上返済ができる人

借入残高が3000万円で35年返済の場合、金利1%が変動すると、毎月返済額が約18,000円程度増えます。残高が多く、返済期間が長い人ほど金利上昇リスクが大きくなります。

【 気をつけよう!変動金利に関する勘違い】

◆「変動金利は金利が1.25倍までしか変動しない?」

変動金利型は年2回金利が見直されますが、元利金等返済で返済額が急激に上がらないよう、返済額の変動幅が5年毎の改定で1.25倍までとなってます。
⇒ [ 金利の上昇幅が1.25%までではない! ]

金利が上昇すると、返済額の中の元本と利息の割合が変わり利息分が増えます。元本が減らず利息ばかり払っている状態に。さらに金利の上昇幅が大きい場合は、毎回の返済額を全部利息にしても足りず、「<b>未払利息」が発生してしまいます!

【未払い利息発生の例】

借入総額:3000万円 返済期間:35年
適用金利:当初1.875% 金利見直し時:4.5% とした場合

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【 まとめ 】

全期固定金利型は[銀行]、変動金利型は[個人]が金利上昇リスクを負っている。

現在は変動金利0.875%をいう住宅ローンもあり、変動金利型で借りる人が9割というデータも。歴史的な低金利が続いていますが過去には4%5%も珍しくなく、金融不安・イラン情勢などから、今後のインフレを予測する専門家も少なくありません。
住宅ローンは長期間です。住宅ローンの見直しを検討されている方は、早めの対応をお勧めします。

 


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