国税の職場で得た教訓

約42年にわたる国税の職場を離れ、税理士として第2の人生を歩みはじめました。その間、数多くの方々との出会いや各種セミナ―等にも参加できる機会を得、多くのことを学ばせていただきました。その中で、特に心に響いた「教訓」を紹介させていただきたいと思います。

現状に安住することなかれ

当時、国税局に勤務していたころ、幹部による年頭所感の中で「税務を取り巻く環境は大きく変化していることから現状に安住することなかれ」と訓示がありました。その後、経営者の方々と面談する機会があり、「危機感を忘れた安住・安楽は心のスキが招く自滅への第1歩である」との警鐘を鳴らされている話を伺い、仕事への取組姿勢及び危機管理の在り方は、常にいつの世も変わらず、世の中の変化の潮流に乗り遅れないよう自己研鑽に励む必要があることを学ばせていただきました。

信頼の前提に納得がある

これは「平成の鬼平」と呼ばれ日弁連会長や整理回収機構の社長を務められた中坊公平氏のセミナーを受講した際の言葉です。

「国税職員は有能でまじめであるが、庶民感覚としては国民から好かれてはいない」などとズバズバと本音を話され逆に親しみを覚えたことを記憶しています。そして、「税の公平や徴収は国民から納得されることが極めて大切であり、権力だけでは信頼がなくなり、信頼の前提には納得感が必要である。公権力を行使する場合、一層このことが要求される」と講話されました。

また納得とは何かといえば「国民の皆様が『もっとも』と思うことにあり、その『もっとも』とは道理にかなっている必要があるが、納得は対話と透明性そして対等から生まれてくることを認識し仕事に臨め」と説かれました。

このセミナーを受講し、「困難な立場に遭遇した際、川の流れのように、上流から下流への流れを大切にしながらも全体を俯瞰し、物事の本質を見極める大切さ」に気づかせていただきました。

これからもこの教訓を忘れることなく、新たな出会いを大切にしながら、税理士としての使命を胸に刻み、少しでも社会にお返しができますよう、努めて参ります。

税理士法人LRパートナーズ
代表社員 所長代理 小関 和夫

 



 

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