最近の国際金融情勢について ~米国金融政策の行方~

第330回 財産承継研究会 ・OFF研究会 共同開催 特別講演

最近の国際金融情勢について ~米国金融政策の行方~

講師:

横浜日独協会 常務理事 : 向井 稔 氏
(元UBSグローバル・アセットマネジメント 代表取締役副社長、 元日本投資顧問協会 副会長)

にお話を伺いました

《昨年11月の米国大統領選でトランプ氏が勝利し、想定外の結果にドル円相場は一時101円台まで円が急騰しました。その後は、トランプ氏が掲げる「自国経済第一主義」により、ドル高へ推移していますが、今後の米国経済の動向に世界中が注目しています。今回の講演では、今後の国際金融市場の動向を見ていく上でポイントとなる事柄についてお話していただきました》

1 トランプ氏と米国FRB

トランプ氏は選挙期間中からFRBのイエレン議長を再任させない考えを示しています。トランプ氏とFRBの間で足並みが揃わないことが金融市場に与える影響について注視しなければならないでしょう。

2 英国のEU離脱を引き金とする、EU分裂への懸念

昨年6月の英国EU離脱問題で、世界金融市場は大荒れ、円が急騰し100円台を突破したことは、記憶に新しいでしょう。その後、メイ新首相によるEU単一市場への残留傾向が強まりつつも、今後の動向が不明瞭であるため、金融市場への不安要素として注視が必要です。

3 日銀の金融緩和政策への不信感とアベノミクス効果への疑念の高まり

2013年4月以降進めてきた「異次元の金融緩和」により、当初は効果が現れていましたが、最近では効果も薄れ、日銀としても金融政策の限界を認めざるを得なくなってきています。

4 中国の過剰債務問題の深刻化

中国元の「切り下げ」発表により、中国経済が想像以上に悪化しているのではないかとの懸念が高まっています。現在では経済成長率も6%まで下がっており、中国元暴落のリスクから中国金融への不安が再燃しています。

5 ヨーロッパへの金融不安

不良債権問題を抱えるイタリア金融や、ヨーロッパ最強とも言われるドイツ銀行の経営悪化、ギリシャの政治・経済基盤の脆弱性による不安定化によりヨーロッパ金融市場が与える影響にも不安感が募っています。

世界各国の経済・金融市場で大きな動きがみられる昨今ですので、これら5つのポイントに注目しながら今後の世界金融市場に目を向けていきましょう。

 

♥ 次回の財産承継研究会の開催日 ♥

2017年1月27日(金)予定 18時30分~20時30分

☎044-811-1211(石井・駒まで)

お申し込みは こちら

 


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