表計算とデータベース④

今回はデータの活用方法の違いと経営へ生かすためのポイントを明らかにします。前回の原稿に載せた「表計算」と「データベースの比較表」を引き続き見ながら読んで頂けると幸いです。

5「データ活用方法」の違い①

表計算は、「目的1に対して作業1」。目的毎に作業が何度も必要(一粒で一度美味しい)ですが、一方、データベースは、「作業1に対して成果無限」。(一粒で何度でも美味しい)となります。

つまり、同じ入力データも表計算では、その都度「表」を作るかデータ入力をやり直さないといけないですし、勿体ないことに一度作った表・データは『使い捨て』のその場限りが殆どですが、データベースではデータの打ち直しなどする必要がなく、持っている蓄積データを半永久的に『使い回し』が出来るのです。

6「データ活用方法」の違い②

また、データベースの世界には「溜めたデータを動かして活用する」という大きな特徴があります。例えば、蓄積したデータの中から使いたいデータだけを抽出したり、並べ替えたり、ABC分析でランク付けしたり、さらにグラフ化してみたり、また、別のデータと合体・分割したりして別の切り口から解析したりと、データをフルに動かして活用することが出来ます。

まるで積み木・粘土遊びのように、形や色を如何様にも変化させることが出来るので、表計算に比べてデータ加工の切り口(自由度)・データ解析のレベルが格段にアップします。(本人のパワーレベルにもよりますが)

積み木・粘土遊びの感覚でデータを取り出し―加工―片付け―また加工と情報が出し入れ自由で、作りたいもの(知りたいこと)が簡単な操作の連続技でリズミカルにどんどん出来上がっていきます。

データを活用する上で重要なのが「データ項目」の設定です。データの項目は5W1H(いつ/日時、どこで/場所、何を/出来事、誰が/責任者、如何に・いくら/電話番号・金額など)を基本として入力していきますが、これらの項目があらゆる情報活用(データ加工)する際の「切り口」となっていきます(この項目の設定が悪いと情報が役に立たない)。

1行1データ形式で蓄積するデータは、溜めれば溜める程に内容が充実していき、使えば使う程データが更新されて正確なデータバンクになっていきます。

7「イメージ」の違い

例えて言えば、表計算が製作工程が予めプログラム設計された『プラモデル作り』であるのに対し、データベースはその形や色を様々な形にいつでも自由に変えることが出来る『積み木・粘土遊び』のようなものです。(いろいろな組合せで作品をいくつも創作していくというイメージ。)

8 工数削減で威力抜群

表計算の形(重箱)で仕事をしていると、データ量や項目数が膨大なものとなり、スピーディーな対応が出来なくなります。しかし、データベースなら大量データを好きなときに好きなものだけ取り出して仕事するので、量や項目数が幾ら増えても管理スタイルは同じで工数(労力)も殆ど変わりません。何故なら、蓄積データが思い通りにいつでも七変化してくれるからです。

データベース(すだれ)の形で情報を溜めておけば、計算集計、データの並べ替え・検索、照合・更新・消し込み、グラフ化、シミュレーションなどの情報加工が、簡単な操作の連続技でスイスイ出来ますから驚きです。

もし、社名や製品名などの項目数が増えた場合や、表にある実績値に計画値を加えて差額や比率を出したくなったとしても、原データから必要データを検索して、追加・結合してちょいと捻れば、はい!おしまいです。

9 利益アップに繋がるのはどっち?

業務の時間の相当な部分を費やして、表計算シートにその都度「重箱作り」(罫線引き、計算式を入れる作業)をしていることが馬鹿馬鹿しく思えませんか? その都度ヒーヒー言いながら(残業しながら)やっておられる方が多いのではないでしょうか。

それにしても、いったいその仕事がどれだけ利益に貢献しているのでしょうか。(表や資料を作っただけでは、利益は出ません) 経営幹部から、別の切り口から情報解析がやりたい、すぐに経営判断が必要なので重要情報がすぐほしい!と急に言われて、あなたは直ぐに出すことが出来ますか?

●データベース機能を使えば、全ての結果を「15分以内で」出すことが出来ます。

エクセルの「フィルタ」や「ピボットテーブル」というデータベース機能を使えば「ある程度」これが達成出来ます。(エクセルにもレベルは高くないにせよ「データベース機能」が「おまけ程度」についています。)しかし、知る人ぞ知るデータベースソフト【マイツール】を使えば、その効果が飛躍的にアップします!

次回は、いよいよ金儲けソフト【マイツール】の話に入ります。

<参考文献>
『だからあなたは、いつまでたっても「エクセル」がうまく使えない』
佐藤 雅栄 著
(経営実務出版2000年)
記・神奈川県藤沢市在住
製造メーカー勤務 T

 


神奈川県川崎市で税理士をお探しなら

LR小川会計グループ

経営者のパートナーとして中小企業の皆さまをサポートします


お問い合わせ