国慶節・国内旅行6億人

小さなことから:街のカナリア

私が通っている碁会所(囲碁サロン)を含め近隣の碁会所が合わせて4カ所営業をやめてしまった。場所はみな賃借している場所であるから、4・5月の緊急事態宣言でぱたりと客足が止まり、以後お客さんが来なくなってしまい、解約予告期間を入れるとちょうど9月前後が解約期間となるのであろう。

菅新内閣はコロナ対策優先、経済再建優先を掲げている。コロナ倒産件数なども発表されているが、町の碁会所はこれらの倒産件数にもカウントされない超零細な事業所である。しかし、私には、炭鉱夫が酸欠を感知するために、先頭の鉱夫がカナリアをかごに入れて酸欠危険を感知したように、碁会所の廃業は「街のカナリアの死」のように感じており、現状ではコロナ対策、経済対策は順調であるとは思えないのである。

国慶節・国内旅行6億人

翻って、中国では経済のV字回復が報じられ、国慶節では6億人の大移動が報じられている。10月から始まった「東京のGo To トラベルキャンペーン」に比べれば彼我の差は歴然としているといわなければならない。なぜ、このような差が生じたのであろうか。

ロンドンのペストの時の教訓は『「無症状感染者」を見つける手段方法がなかったために感染の拡大を防げなかった。(ダニエル・デフォー「ペスト」)』とあった。

感染症対策の優先順位はこの「無症状感染者」を見つけるには、PCR検査を徹底して行うしかないのである。PCR検査で陰性であればマスクやソーシャルディスタンス、手洗いなど感染症対策は不要とまではいかなくても、神経質になる必要はないであろう。

スポーツも無観客試合などと言わず、PCR検査で陰性の人は観戦してくださいと言えば済むことではないであろうか。

空手の試合で気合を発してはいけないとか言っていたが、出場する選手はみなPCR検査を受けて陰性でなければ出場できないこととすれば、陰性の人同士が試合をしても感染リスクはゼロに近いものになると思うがいかがであろうか。

徹底したコロナ捜索を

これを徹底的に行ったのが中国で、9月に報道された武漢の様子や「国慶節、6億人大移動」の記事にもあるようにコロナに感染していないという自信があれば安心してどこへでも出かけることができ、安心して活動ができれば、おのずと経済活動も活発になるというものである。

経済対策の最優先事項はこのコロナがどこに潜伏しているかを徹底して見つけ陰性者が自由に活動できるようにすることでしか達成することはできない。

例えば、テレビで放映していたが宮崎県での牛の口蹄疫が発生したときには全頭を殺処分にした。

すなわち、感染症が発生したときは感染者を徹底的に隔離し、ウイルスを完全に消滅させなければならないのである。

このような視点でみると、現在の政府のやり方は、非常時の対処を平時の体制のままで対処しようとしているようにしか見えない。

国民全員を疑似感染者としたまま「3密回避、ソーシャルディスタンス、マスク」など国民を感染の恐怖によって、国民の行動を制約し感染リスクを減らそうというものであって、「牛の全頭殺処分」の対処法とは全く真逆な政策をとっている。

不安・恐怖ではなく安心を

「俺、コロナ」新型コロナへの感染を装い、店や役所の仕事を妨害する。そんな悪質ないたずらや嫌がらせが相次いだ。「俺、コロナ」と店員に呼び掛けた男は実刑判決を受けたという。

10月11日NHKスペシャル 令和未来会議「新型コロナの不安 どう向き合う?」というテーマで討論が行われていた。コロナ不安、コロナ差別、誹謗中傷が大きな話題になり、感染の恐怖に慄く国民の姿が浮き彫りにされていた。

「まだ世に知られて半年余りの未知の生命体」(7/19:日本経済新聞・春秋)、そのコロナの姿も症状も定かでなくワクチンはもとより確立された治療法や薬剤もないウイルスに対して、政府は無策である。

世界各国の首脳がコロナ戦争と表現した通り、コロナとの戦いである。そうであれば、戦う相手、コロナの存在・在り処を知るにはPCR検査、抗体検査が必須である。

国民に安心安全をもたらすことが政府の役割である。今からでも遅くはない。徹底してコロナゼロを目指して国民をクリーンにし、安心・安全宣言を出してほしいものである。

 

税理士法人LRパートナーズ
代表社員 小川 湧三
 

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