~ 礼に始まり礼に終わる ~

特集・職場を ❀ はなまる ❀ にするマナー
~ 礼に始まり礼に終わる ~

謙虚な気持ち

季節は春、新年度のスタートです。新入社員を迎えたり異動や転勤で職場のメンバーが変わったり、気持ちが一新する職場も多いことでしょう。新入社員のさわやかな笑顔や緊張している姿には心が洗われる気持ちになるものです。そんな彼らのお手本になれるよう、謙虚な気持ちで自身を見つめ返したいものです。

礼に始まり礼に終わる

武道の世界でよく使われる言葉です。「礼」「挨拶」と解釈することもできますが、大切なことは「礼の精神」です。「礼」は儒教の教えの一つでのちに道徳的な規範を示すものとなり、「相手を思いやる気持ち」「不愉快な思いをさせない振る舞い」を表しています。

誰かにされて嫌なことや不愉快なことを他の人にしない、というごく当たり前のことを心がけて過ごしましょう。日頃から「自分の都合ばかりを押し付ける」「機嫌の良し悪しを態度に出す」などの言動をしていると、「あの人は自分勝手だから」「その時の気分で振り回されて嫌になるよ」と周囲から敬遠され人間関係がうまくいかなくなります。身勝手な振る舞いで他の人の迷惑や不愉快の元となっていないか、十分に考えて行動しましょう。

自分が誰かにされて嬉しいと感じることを、次はほかの誰かにしてみましょう。思いやりのある行動は相手を尊重する気持ちから生まれます。自分が尊重されると相手のことも尊重しようと思うことができます。お互いに思いやり助け合う姿は、当人同士だけではなく周りで見ていても気持ちのよいものです。思いやりのある行動を、まず自分から始めてみましょう。

無礼・失礼

ビジネスマナーは、お互いに気分よく仕事をしたり過ごしたりするための礼儀であり、相手への敬意を形に表したものです。覚えておくべき礼儀を知らずに振る舞うことは相手に対する「無礼」です。ただしそれにこだわりすぎてはいけません。マナーを守ることに気を取られて相手への思いやりを欠いてしまうと、それは「失礼」となるのです。

目上の相手を上座に通したいけれども、すでに入口近くの席に相手が座っているとします。上座・下座にまったく頓着せず自分が奥に座ることは無礼にあたります。かといって相手にわざわざ席を立って移動していただくことは失礼となります。「奥に入らせていただきます」とことわり自分が奥に入ることで、相手への礼儀を踏まえた振る舞いとなります。このような対応はマナーの知識がなければできないことです。礼が無くては「無礼」、礼を失うと「失礼」です。相手を思いやる気持ちをもつことができるよう心がけましょう。

思いやりを形に

現代社会では、目に見えない他者とのコミュニケーションの機会が多くあります。相手が見えなくとも、相手を尊重し礼を欠くことのないように自分を律してこそ、社会人として成熟した人物といえるのではないでしょうか。目に見えない「思いやり」を行動によって目に見える形にすると、お互いに幸せな気持ちで過ごすことができます。その思いやりの気持ちこそマナーの基本です。いつでも周囲への思いやりの気持ちを持って仕事に取り組んでいきましょう。

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