働き方改革の敵、味方?!

働き方改革の敵、味方?!

使える時間は全て使ってしまうパーキンソンの法則

1 使えるだけ使ってしまう心理

余裕をもって期限を設定しても、いつも仕事の完了は、期限ぎりぎりになってしまう。そんな悩みを持ったことはないでしょうか。

この傾向は人間に全般的に見られるもののようで、イギリスの学者パーキンソンによって「仕事の量は、完成のために与えられた時間を全て満たすまで膨張する」とまとめられています(パーキンソンの法則第一法則)。

期限までまだ時間があるから、取り掛かるのはあとにしよう。または期限まで時間があるのだからもっと完成度をあげよう、チェックをもう一度やってみよう、そういって結局仕事の完了が期限ぎりぎりになってしまう。

自分にも思い当たる節がありますが、よくある展開です。この様に時間があればある分だけ先送りであれ、チェックであれ、何かしらで消費してしまうものだというのが、パーキンソンの法則です。

2 働き方改革の敵、味方?!

パーキンソンは、この法則の原因は追求していませんが、人がこのような傾向をもっていることは感覚的にも正しいように思えます。

そうであれば、この法則を打ち消すように行動していけば、無駄に消費される時間と労力を削減することができるはずです。人間に共通の弱点を克服することで、残業削減等のプラスの効果をもたらすことができます。

そのためにはまず、この法則に自覚的になることが重要です。人間は時間を使えるだけ使ってしまうのだから、自由に時間を消費できる状況を作らないようにしなければならないと考えなければなりません。

3 法則を踏まえた時間管理術

よく言われる時間管理術も、この法則に従って、自分に対して時間を与えすぎないようにしている手段なのだ、と考えるととても腑に落ちます。

期限を段階ごとに細かく区切って設定する、期限でなく仕事の実施日時を決めてしまう、こういった時間管理の他に、完成品の品質を決めておくというのも時間をつぎ込み過ぎないために有効です。

4 最後に

来年度より、働き方改革で労働時間の上限規制が始まりますが、パーキンソンの法則からすると、まず上限を設けてしまうということが、生産性アップのために有効な手段だといえるのではないでしょうか。

 


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