見落としがちな雇用契約承諾書の改定
■その「ひな形」、いつから使っていますか?
労働基準法などの法律は、毎年のように改正されています。就業規則は役所(労働基準監督署)への届出が必要なため、変更のタイミングで専門家のチェックが入ることが多いです。しかし、雇用契約書はどうでしょうか?
「昔、ネットで拾ったひな形をずっと使っている」
「名前と金額だけ変えて、文面は創業時のまま」
意外とこういったケースが多く、ここに大きなリスクが潜んでいます。なぜ今、契約書の見直しが必要なのか、お伝えします。
■法改正への対応漏れは意外と多い
直近では2024年4月に労働条件明示のルールが変更されました。変更の一つとして「就業場所・業務の変更の範囲」の明記が義務化されましたが、皆様の契約書は対応済みでしょうか?古いひな形のままだと、知らず知らずのうちに「法律で義務付けられた項目が記載されていない」という状態になってしまいます。
■ネットのひな形は「御社専用」ではない
インターネット上のひな形は、あくまで一般的なものです。例えば、「固定残業代(みなし残業)」を導入している場合、契約書への記載方法が一言足りないだけで、制度そのものが無効と判断されることがあります。「払っているつもり」が認められず、退職時に、未払い残業代を請求される事例が実際にあります。
■トラブルが起きてから知る怖さ
就業規則は届出時にチェックが入りますが、個別の雇用契約は、「トラブルが起きて、駆け込まれた時」に初めて第三者(弁護士や労基署)の目に触れます。間違いに気づくのは、従業員と揉めた後が多いです。揉めた時になって「記載不備」が見つかると、会社側は極めて不利な立場に立たされます。
■トラブルを未然に防ぐために
「雇用契約承諾書」や「労働条件通知書」は会社と従業員の約束の証です。もし少しでも不安を感じられたら、一度、見直してみてください。「うちは大丈夫かな?」と思われた際は、お気兼ねなくご相談ください。
《参考文献》
厚生労働省HP『令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます』
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32105.html

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