パソコンのウィルス対策の基本設定②
情報セキュリティ連載
第3回 パソコンのウィルス対策の基本設定②
今回も引き続きパソコンのセキュリティ対策についてお話いたします。
Windows10
最新のWindows10ではWindowsupdateは自動更新にされており、7や8.1のように手動や更新しない等の選択が出来なくなりました。
他のアプリケーションが最新状態であるかどうかをチェックする
パソコンにインストールされているアプリケーションも常に最新状態であることが重要です。ウィルス対策ソフトがインストールされているパソコンでも、インストールされているPDFを表示できるAdobe Readerが古いバージョンだと悪用されウィルスを勝手にインストールされるケースも出ており、パソコンにインストールされているアプリケーションも最新状態にする必要があります。
IPAが提供するバージョンチェッカ for Netというアプリケーションを利用すればパソコンにインストールされている主要なアプリケーションが最新状態かどうかを判断してくれます。さらに最新ではない場合、最新版をインストールする公式サイトのURLを表示してくれます。
ウェブ検索で「バージョンチェッカ for Net」と検索すると、IPAのダウンロードサイトにつながりますので、ダウンロードして、説明書に従い操作しますとチェックできるので是非試してみてください。
3 ウィルス対策ソフトを導入する
多様化するウィルス
数年前までは、プログラムの一部を改ざんしたりパスワードを盗んだりするトロイの木馬や起動をできなくするDaonolウィルス等が主流でしたが、最近はウィルスの形もビジネス化されつつあります。
その代表的なのがランサムウェアと呼ばれるウィルスです。ランサムとは身代金を表しその名の通り、パソコンのファイルをすべて暗号化し身代金を要求するウィルスです。
企業のようなネットワーク上にあるパソコン1台でも感染すると、10分もしないうちにネットワーク上のパソコンやサーバーのファイルをすべて暗号化して利用できなくしてしまいます。プログラムのレベルも個人が作れるレベルではありません。
その他、盗聴するツールや、ハッキングを代行するサービスも出てきており、これらがアンダーグラウンドサービスという形でウィルスを売買する市場を形成し、知識のない者でも購入することがしやすくなっています。
ウィルスの攻撃がリアルタイムで地球儀に表示される
リアルタイムにサイバー攻撃を検知した場所を地球儀に表示するサイトをロシアのセキュリティ対策ベンダーカスペルスキーが公開しています。ウェブ検索で「CYBERTHREAT REAL」と入れてみてください。赤や青の光物体が世界中を飛び回っている地球儀が表示されます。
光っていない時はないくらい世界中をウィルスが飛び交っています。
このように多様化したウィルスがメールや、ウェブ閲覧等様々な手段を使って侵入してくるのでウィルス対策ソフトを導入し、感染防止対策をする必要があります。
ウィルス対策ソフトは定義ファイルという様々なウィルスの形を集約したファイルを持っており、これにより、パソコンに入ってくるものがウィルスかどうかの判定を常時行っています。パソコン本体にもWindowsディフェンダーという基本的なウィルス対策ソフトが入っていますが、多様化するウィルスにはやはり、ウィルス対策ベンダーの製品をインストールした方がいいでしょう。
ウィルス対策ソフトはどれがいいか?
では、実際どのソフトをパソコンにインストールすればいいでしょうか。国内外様々な製品が出ており迷ってしまうと思います。
ドイツにセキュリティ製品をテストするAV-TESTという独立した第三者機関があります。この機関では毎月、世界の主要なウィルス対策ベンダーの製品を、ウィルスの検出力、感染した際の復旧力、誤検知率の項目に分けテストを実施公表し、各製品をランク付けしています。
サイトは英語ですが、ウェブ検索で「avtest test result」と検索するとすぐ見つかりますのでどのウィルスソフトが良いかの参考になりますので検索してみて下さい。
次回はスマートフォンのセキュリティ対策についてお話いたします。
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