経営計画②

~「利益」の決め方~

前回経営計画は目標とする利益から逆算して考えていかなければならないとお話ししました。

目標とする利益は経営者の意思・想いですので、それをそのまま表せばいいわけですが、あるセミナーを聞いて中小企業の場合に一つ参考になると思った決め方は、経営者がどれくらい報酬を取りたいかを基準に決めるというものです。

経営者の報酬は形式的には(= 会計上)は経費ですが、実質上は利益の中からしか出すことはできません。まず経営者が生活できるだけの報酬を(名目上だけではなく)現実にきちんと取れるような利益を会社は確保しなければなりません。

このように経営者の報酬を基準にして、その他に借入金の返済資金等の利益の中から支出されるものを合算すれば、最低限会社が確保しなければならない利益の金額がわかります。あとは会社が将来に備えていくら社内に留保しておきたいか(この辺りはそれこそ経営者の意思の領域です)を考えていけばいいのです。

現在役員報酬については、税制で原則として期の途中での報酬の変更に制約が設けられているため、決算等のタイミングで毎期報酬を見直していると思います。

本来経営計画は期が始まる前に立てておくのが一番いいと思いますが、役員報酬を決めるときも一歩進んで経営計画を立てるタイミングであると思います。

経営計画は「カーナビ」のようなものです。カーナビは目的地に至る経路を指し示すものです。経路がわからなければ目的地にたどり着くことはできません。

会社も目的地(「利益」)を決め、経営計画を立てることでそこに至る経路を把握して、経営計画と照らし合わせながら自分が今どこにいるのかをたえず確認して目的地に到達することができるのです。

株式会社LR小川会計 代表取締役 社長 小川 泰延

 


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