経営計画①
経営計画というと、まず今期の売上を基に来期の売上を設定し、その後で原価や経費を設定して最終的に目標利益を設定するという手順で作られることが往々にしてあります。
しかし、このアプローチで作られた経営計画には経営者の確固たる意思が込めれていないような気がします。何か今期の状況を踏まえた来期の予測と言う感じです。
また、売上を見込みに近い形で最初に設定するので、目標利益を達成するために経費で調整するということになりがちです。経費を見直すことは必要なことですが、経費の減少で利益を生み出すことには限界がありますし、前にもお話ししたように、会社が利益を生み出すために必要な経費まで削ってしまったらかえっておかしなことになってしまいます。
「経営は逆算である。」 一倉定先生はそうおっしゃいました。つまり経営は利益から逆算して考えていかなければならないということです。
会社は、その掲げる使命を果たして、従業員や取引先といった取り巻く人たちのために存続しなければなりません。そしてその存続のために必要な原資である利益を確保することが大きな目的になります。そうであるならば経営計画も目的である利益から立てていくことが必要です。
まずどのくらいの利益を上げるかを設定し、そのために必要な経費を見積もります。そうすると獲得しなければならない目標の粗利総額が自ずと決まります。そうして初めて目標の粗利総額を実現するために必要な目標の売上が決まるのです。あとはこの目標の売上をどのように達成していくかを行動に落とし込んでいくのです。
経営計画は予測ではなくて意思でなければなりません。経営計画は売上から立てるのではなく利益から遡って立てていくことが必要なのです。
株式会社LR小川会計 代表取締役 社長 小川 泰延
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