~火災保険 見直しの方法 ~ その4

参考: 日本経済新聞 日曜版マネー入門 (H18.9.17)
社団法人 日本損害保険協会 HP

<登場人物>
FPタカツ :熱血ファイナンシャル・プランナー。
きこりさん:家計のやりくり格闘中。41歳
はしのすけさん:きこりさんのご主人。サラリーマン。 43歳

FPタカツ: 今回は、いよいよ火災保険の最終回です。第1回目にも少し触れましたが、地震保険の解説をします。

きこりさん: はい、火災や台風も心配ですが、やはり地震が一番心配です。

FPタカツ: おさらいになりますが、火災保険では、地震による被害には、地震火災費用特約がついていても保険金額の5%しか支払われません。地震・噴火・津波を原因とした災害に備えるには地震保険に加入する必要があります。 大規模な被害になる恐れがありますので、保険会社の地震保険責任を政府が再保険により引き受けています。

きこりさん: それなら、安心ですね(*^_^*)

FPタカツ: ただし、1回の地震で支払われる保険金額は5兆円まで、となっています。 これは、関東大震災級の地震を想定してはじき出された数字だそうです。

きこりさん: 5兆円といわれてもピンときません(@_@)

FPタカツ: 地震保険は、火災保険と合わせて加入することになっていて、保険金額は、火災保険の金額の30%~50%の範囲内で設定します。 上限は、建物:5000万円、家財:1000万円です。

きこりさん: 50%までしか入れないんですか。。。

FPタカツ: そういう声が多いので、最近では、火災保険と同額の地震保険に入れる商品も出てきています。

きこりさん: 火災保険のように、住宅の構造などで保険料は変わりますか?

FPタカツ:構造では、木造と非木造、地域では4等地で分かれています。 ただし昨年、保険料の見直しがあり、従来の 4つの区分ではなく、各県ごとに保険料が変わることになりました。東京都・神奈川県などは地震発生確率の少ない県と比べると、3倍くらい保険料は高くなっています。
また、保険金は実損害額ではなく、損害を全損・半損・一部損と3区分に分類・認定されて、全損は保険金額の全額、半損は50%、一部損は5%が支払われることになっています。
きこりさん: 地震保険もかけた分だけ保険金がもらえるわけではないんですね。
FPタカツ: そうですね。 ただ、医療保険などとくらべて公的支援は限られていますので、地震災害に備えできるだけ自助努力で資産を守るために地震保険に加入しましょう! と政府は考えているようです。 それを後押ししているのが、今年から創設された 「地震保険料控除」です。

きこりさん: えっ? 今までは控除がなかったんですか?

FPタカツ: ありましたよ(^_^) ただ火災保険料として、通常の損害保険料控除が所得税で最大15,000円しかありませんでした。 H19年分からは、地震保険契約にかかる保険料について、所得税で最高50,000円、住民税で最高25,000円まで控除額が引き上げられました。 これに伴って、今までの損害保険料控除は無くなりますが、平成18年12月31日締結分までの長期損害保険料(満期返戻金のあるもの)は、経過措置として、従来通りの控除が受けられます。その際は、長期損害保険と地震保険あわせて、所得税・住民税それぞれ 最高50,000円・25,000円の控除額となるので、注意が必要です。
きこりさん: 実際に地震保険に入っている人ってどれくらいの割合なんでしょうか?

FPタカツ: 2005年度中に契約された火災保険のうち、地震保険が付帯されている割合は、愛知・高知で60%を越え、宮城・宮崎・・・と続き、静岡・神奈川・東京は、全国平均(40.3%)を上回っています。 住民基本台帳に基づく世帯数で、地震保険の契約数を割った世帯加入率(2006年3月)で見ると、愛知の30.5%を筆頭に、東京・神奈川・宮城とつづき、全国平均は、20.1%です。
地震リスクの高い地域や、近年地震被害が大きかった地域は、加入率・付帯率ともに高いようです。

きこりさん: 保険料は高いのに、補償は少ない。 でも全く入らないのも不安(@_@) 火災保険以上に悩みますね。

FPタカツ: 火災も地震も起きる確率は、神のみぞ知る、ですからね。 ご家庭でよく話し合ってみてください(^_^)

きこりさん: 家財保険はどうしたらいいでしょうか?

FPタカツ: 住宅金融公庫をはじめ、ローンの借入に際して加入しなければならないのは建物だけです。 家財は任意ですので、お手持ちの家財の価額を計算してみてください。 保険をかける際には、1個もしくは1組の価額が30万円を超える宝石類や美術品等は、個別に明記しておかなくてなりません。

きこりさん: 家財も地震保険をかけられますか?

FPタカツ: もちろんです(^_^)  但し、建物と同様に火災保険でかけた金額の30%から50%までに限定され、上限も1000万円まで、となっています。

 


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