~ 火災保険 見直しの方法 ~ その2

参考:日本経済新聞 日曜版マネー入門 (H18.9.10/17)

<登場人物>
FPタカツ :熱血ファイナンシャル・プランナー。
きこりさん:家計のやりくり格闘中。41歳
はしのすけさん:きこりさんのご主人。サラリーマン。 43歳
さくらさん:長女。11歳

FPタカツ: 前回から火災保険の説明に入りましたので、今回からもっと詳しく解説していきます。

きこりさん:はい! 宜しくお願いします。 前回、気になったのですが、住宅火災保険と住宅総合保険って、違いがわかるような、わからないような・・・(@_@)

FPタカツ:かつての火災保険は、火事や落雷・風災による被害だけしか補償されていませんでしたが、台風・地震などの災害や、賠償責任や盗難などについても補償の範囲が広がって住宅総合保険というジャンルができました。火災保険というより「家にかける保険全般」とイメージしてもいいかもしれません。

きこりさん:友人が、旅行先でビデオカメラを落として壊してしまったときに火災保険から保険金が下りたって聞いたんですが、そんな保険があるんですか?

FPタカツ: 火災保険というのは、広い意味では「損害保険」です。 建物だけでなく、家財にも保険をかけていれば、自宅外から持ち出した家財(=ビデオカメラ等)にも補償がつく保険もありますよ。いま一度、ご自分の入っている火災保険にどんな補償がついているか、ぜひ確認してみてください。
それでは、必要補償額にうつります。  まず補償する財産の評価の方法は、2通りの考え方があります。

「再調達価額」 現在の建物と同等の物を新築するために必要な金額。 家財の場合は、同等家財の再取得費相当額。

「時価」 再調達価額から、使用による損耗分を控除した金額。

きこりさん: 古い家なら時価でかけたほうが保険料は安そうですね!

FPタカツ: はい、 評価額が低くなりますからね。 かつての火災保険は、時価での補償が基本でしたが、時価での契約だと、万が一のときに、保険金だけで同等の建物を再建築するのは難しいでしょう。 最近の新型火災保険は「価格協定特約」を付けることで、再調達価額での契約が可能です。 ただし、付保金額は多すぎても少なすぎてもいけません。

きこりさん: どういうことですか?

cl200707_02
FPタカツ: 例えば2000万円の建物に、2000万円の火災保険を
かけることもできますし、1200万円の保険をかけることもできます。
火災がおきて全焼してしまったら、 2000万円の保険なら2000万円の保険金が、1200万円ならば1200万円の保険金が支払われます。 次に、損失額が50%の1000万円の場合です。2000万円の保険なら1000万円の保険金がおりますね。 1200万円の保険だといくら保険金がおりると思いますか?

きこりさん: 1200万円 > 1000万円なので1000万円の保険金がもらえると思います(^O^)/

FPタカツ: 残念ながら、全損ではなく一部損害の場合にはその損害額に対して保険金を付保割合に比例して減額された金額が保険金になります。
これを「一部保険」といいます。
反対に建物が2000万円にもかかわらず、2倍の4000万円の保険をかけた場合に、損害額が1000万円だとすると・・・

きこりさん:50%で2000万円 !?

FPタカツ: こちらも残念ながら、保険金の上限は実際の損害額の1000万円です。これを「超過保険」といいます。

きこりさん:生命保険と違って、多くかければその分多く保険金がもらえるわけではないんですね。

FPタカツ: その通り! 金額の設定は次回にしましょう(^_^)
このように十分な補償を受けるためには、付保金額は多すぎてもいけませんし、少なすぎてもいけないんですね。
次回は、実際に付保する金額を見ていきましょう。

 


神奈川県川崎市で税理士・社会保険労務士をお探しなら

LR小川会計グループ

相続・資産に関するご相談、経営者のパートナーとして中小企業の皆さまをサポートします。


お問い合わせ