『業務スーパーが牛乳パックでようかんを売る合理的な理由』を読んで

今回は、沼田昭二、神田啓晴著『業務スーパーが牛乳パックでようかんを売る合理的な理由』という本を読み、興味深い内容があったのでご紹介させていただきます。

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♣ダンボールのまま売り場に並べる

一般的にスーパーでは、日持ちする商品や売れなかった商品などをバックヤードに置きますが、業務スーパーはバックヤードをかなり小さくし、納品された商品をそのまま売り場に出し、二度と戻さないようにしているそうです。

私は学生時代にスーパーで品出しのアルバイト経験があるのですが、「売り場に商品を並べるときに、以前に出した商品を手前に出したり、バックヤードと売り場を何度も往復するのが大変だな」と感じたことを思い出し、その分の時間を他の仕事にあてられることは魅力的ですし、スーパーに買い物に行ったときに「商品がダンボールに入ったまま置かれているから買わない!」となる消費者は多くないと思います。

本書ではこの取り組みが、売上高販売費率という低ければ低いほど経営効率がよいとされる数値を下げることに繋がっていると書かれています。

♣冷凍ケースを中央に置く

業務スーパーでは、冷凍ケースが中央に置かれていることも一般的なスーパーとは異なる特徴なのですが、冷凍食品は賞味期限が長いため、バックヤードに戻す可能性が少ない。また、消費者としても長く保管できるため、もともとターゲットとしていた大容量の食材を求めるプロや大家族だけでなく、一般客も取り込むことができるようになったそうです。

お客さまが扱われている商品のなかにも、売り方を一般的なものから変えてみると業務改善につながるものがあるかもしれません。参考にしていただけると幸いです。

 



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