「貸地」放っておいてはいけない!
第356回 財産承継研究会
~地主さんが今やっておくべきこと~
株式会社市萬 公認不動産コンサルティングマスター
竹内 将人 氏 にお話を伺いました。
「貸地」というと地主さんにとって頭の痛い存在ではないでしょうか。何とかしなくては、と思ってはいても、何をしたらよいのかわからずに、放っておいている方がほとんどではないでしょうか。
今回は、株式会社市萬の竹内氏に、地主さんが打っておきたい底地に対する3つの打ち手について講演して頂きました。
♣底地を放っておいてはいけない理由
底地は収益性が低く、古アパートの利回りが9.5%ほどなのに対し、底地の利回りは0.72%と、1%を切ってしまいます。固定資産税や所得税を払うと手元にはほとんど残らないでしょう。
それに加え、問題になるのが、相続が発生した場合です。底地(住宅地)の相続税評価額は所有権の約40%と言われています。それに対し、売却価格の目安は所有権の約10~20%だそうです。つまり相続が発生した場合、底地の売却だけでは相続税を払うことができません。底地の問題を放っておくと自分だけではなく、次の世代の悩みの種にもなってしまうのです。
♣打ち手其の一 契約書を見直すべし
先にも述べたように、底地は収益性が低く、更新料や各種承諾料がもらえないと収支がマイナスになってしまいます。しかし、契約書に更新料についての定めがなければもらうことができない可能性があります。古い契約書は一度見直してみましょう。
♣打ち手其の二 現状把握をすべし
現状把握の第一歩として測量があげられます。仮に面積が増えていれば、地代の値上げを打診することができます。また、越境物の確認も重要になります。越境物がなければいざという時、スムーズに売却することができるからです。
♣打ち手其の三 借地人と交渉すべし
契約書の見直しや、地代の値上げの打診など、最終的に必要になってくるのは借地人との交渉です。直接が難しい場合は第三者(管理会社)に管理委託することも検討するとよいでしょう。
次の世代に問題を残さないために、できることから一つずつ行動に移していきましょう。
♥ 次回の財産承継研究会の開催日 ♥
2019年9月13日(金) 16時00分~18時00分
☎044-811-1211(石井・駒まで)
お申し込みは こちら
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