第12回情報セキュリティ10大脅威④

Paypal情報セキュリティ連載
第12回情報セキュリティ10大脅威④

~カード利用はPaypalを使いましょう~

【参考文献】『情報セキュリティ10大脅威2017』独立行政法人情報処理推進機構(IPA)

★今回は、クレジット決済のセキュリティについて説明いたします。

●インターネットでの商品売買高は16兆円を超える規模

Amazon、楽天等のECサイトでの売上高は16兆円を超え、年率4~5%の成長率を維持しています。さらには、メルカリ等のフリマ市場も2012年の誕生から6年弱で5千億円規模の市場を形成しています。

このようにインターネットでの買い物は日常生活で必然的になってきています。その際必ずといっていい程必要なものがクレジットカードです。

一瞬で決済ができてしまい大変便利なカードですが、便利な分、詐欺や不正利用されるケースが多くなっているのも事実です。

年間140億円(H28年度)もの不正使用被害額が発生しており、年間20~30億円のペースで増加傾向にあります。

主な被害はクレジットカードのスキミング等によりカード情報が盗まれカードが複製されるケースや単純に番号を盗用され不正使用されるケースです。

これは購入サイトにカード情報を丸々伝達してしまうために起こってしまいます。

●支払の仲介サービスとして生まれたのがPayPal

そこで考え出されたのがPayPalというサービスです。このPayPalというサービスは支払いの際PayPalが先に代行して支払ってくれ、その後その代金を個人がPayPalヘクレジットカードで支払うといものです。この仕組ですと、決済の際相手へ自分のカード番号やセキュリティコードが渡ってしまう心配がありません。

●PayPalの特徴

PayPalは1998年に米国で誕生したサービスで、利用者は世界で2億人にのぼります。

利用できる店舗は1,500万店舗以上です。

PayPalが効力を発揮するのは初めて利用するサイトや海外等のサイトを利用する場合です。カード情報が販売主側に行かないだけではなく、商品が届かない場合や、別のものがきてしまった等の事態にもPayPalは対応してくれます。

セキュリティも万全で国際セキュリティ基準(PCI DSS)12要件を満たしており、また2,000人規模の不正対策チームが24時間365日監視に当たっています。サポート体制も整っており日本語でもしっかりサポートしてくれます。

●PayPalの仕組み

PayPalを利用するにはPayPalのサイトでアカウントを作成します。そのアカウントに氏名等とメールアドレス情報とクレジットカード情報を登録することで完了します。

その後利用したいショップの支払画面でPayPalを選択、この段階で商品の購入が仮確定します。

アカウント作成時に登録したメールアドレスにPayPalからメールが届きますので、そこからPayPalヘログイン、支払いの確認ボタンが表示されるのでクリックすることで購入が本確定する仕組みとなっています。

●PayPalのデメリット

無料で利用できるPayPalですが、2点ほどデメリットがあります。

1点目が分割払いができないという点です。

通常高額な商品の購入についてはクレジットカード会社の分割払いができますが、PayPalを利用しての支払いを行う場合には分割払いができません。

分割したい場合は、PayPalで一括払いした後、クレジットカード会社に連絡をとり、リボ払い等に変更する必要があります。

2点目は為替手数料が高い点です。

日本円建てではないサイトでの購入の場合、どこのクレジットカード会社でも為替手数料が発生します。通常のクレジットカード会社の為替手数料が1.6%前後であるのに対しPayPalは4%と高額です。

ただこれも、購入の際、為替手数料の画面でクレジットカード会社の為替手数料を選べるようになっていますのでそこで変更すれば安い手数料で決済できますが、この選択画面が小さく分かりづらいので、注意が必要です。

この2点に注意をすれば無料かつ安全性の高いネットショッピングをすることが出来ますのでPayPalを利用してみてください。

 

 


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