静寂

「2人が向き合っているのに言葉が全くない状況」と聞いて、皆さんはどんな場面を思い浮かべますか?今回は私の囲碁にまつわる思い出のうち、私が経験した『完全なる静寂の世界』について書いてみたいと思います。それは愛し合う二人のロマンチックな場面とも、夫婦喧嘩の気まずい沈黙の場面とも、かなり違っています。

当時5年生のHくんは全くしゃべらない男の子でした。囲碁を気に入ってくれたようでよく遊びに来てくれるのですが、「こんにちは」と話しかけてもニコニコしているだけで挨拶は返ってきません。

「囲碁する?」と聞くと(うん)と頷くのですが声は聞こえてきません。

「ルールはどうしようか?1つ取ったら勝ちにする?」と聞くとしばらく考えてから(ううん)と首を横に振って手で(5つ取ったら勝ち)と示してきます。

意思の疎通に困ることはないのですが、全てのやり取りがゆっくりと静かに進んで行きます。

その日は他に参加者がおらず、部屋には私とHくんの2人だけ。碁盤を前に向き合い、お互い静かに石を置いていきます。(深海にもぐっていったらこんな感じなのかな…)それは私が今まで経験した中で一番静かで平和な時間でした。今頃Hくんはどうしているかな…饒舌になっていたりして。

 

ふれあい囲碁

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