投資のきほん 分散投資とは?

クローバー通信クローバー通信 No.139

今年から確定拠出年金制度が拡大され、公務員や専業主婦も対象となり、資金を拠出する事ができるようになります。

ただし確定拠出年金は「運用リスクを本人が負わなければならない」という特徴があります。
なぜ投資が必要なのか?もう一度投資の基本をおさらいしてみましょう。

1 なぜ分散投資をするのか?

卵を1つのかごに盛るな将来を確実に予測する事は誰にもできません。
先人はそれを経験から学び、「資産三分法」や「4資産分散」など様々な分散の方法が確立されています。

2 資産の種類と特徴

分散投資する為には、どんな資産があるのでしょうか?
資産ごとの特徴を見ていきましょう。

◇ 株 式 ◇

株を購入する事で株主となり、企業の成長に投資します。景気やGDP成長率・企業業績により価格は変動します。

◆ 国内株式

個別銘柄に投資する場合は、短期・中期の視点で。
代表的な指数に連動する投資信託を利用すると、銘柄の分散ができ、1社の業績に左右されることがありません。(代表指数:TOPIX・日経225・日経400 など)

◆ 先進国株式

米国・ドイツ・イギリス・カナダ など。
安定していますが市場規模の大幅な拡大は難しいでしょう。
(代表指数:MSCIワールドインデックス・MSCIコクサイインデックス など)

◆ 新興国株式

情勢や市場環境が不安定で、リスクも高いですが、今後の成長が見込まれる資産です。個別の対応は難しいため、投資信託を利用する事で国や地域の分散も図れます。
(代表指数:MSCIエマージング・マーケット・インデックス など)

◇ 債 券 ◇

満期まで保有していれば、額面金額が償還されます。途中で売買する場合は、金利の動きで価格も変動します。

金利上昇 債券価格  金利低下 債券価格

◆ 国内債券

日本国債、社債など。金利は低い。安全資産ですが、インフレになると資産価値が下がる可能性もあります。

◆ 先進国債券

代表的なのは米国債です。デフォルトのリスクは低いですが、EU各国ではマイナス金利となっています。(代表指数:シティグループ世界国債インデックス(除く日本)など)

◆ 新興国債券

一般的に金利は高いですが、デフォルトのリスクも高くなります。
また、各国の金利の差で為替が動くため、個別銘柄の場合は、中短期保有として為替の動向に注視する必要があります。

◇ 不動産 ◇

REIT(不動産投資信託)は、複数の収益物件に投資し、その収益を投資家に分配します。小口で投資ができるので、不動産を保有しなくても分散になります。

◆ 国内REIT

ビルや商業施設などに特化した商品もあります。(東証REIT指数連動型)

◆ 外国REIT

現状ではあまり市場が成熟していないので、米国REITが中心となります。

◇ コモディティ ◇

金や原油・穀物などの商品相場の総称です。株式や債券と違う値動きをするので、さらにリスクを分散する効果があります。

◆ 金

(GOLD先物相場  連動型)

◆ 原油

(WTI原油先物  相場連動型)

株式と債券の関係〈 株式と債券の関係 〉

元々資産としての成り立ちが違うため、別の値動きをします。株式のみで保有すると収益の増減が大きくなりますが、債券を保有する事で、景気が悪くても資産の一部を保全する事ができます。

将来3 どのように配分するか?

リスク許容度運用期間によって配分を決定します。

リスク許容度

どれくらいのマイナスなら許容できるか?
上記の表のように、国内債券以外は資産や年度によってマイナス15~53%となる可能性があります。

運用期間

どれくらい期間運用できるか?
20代・30代なら、資産を使いながら運用しても30~40年間運用する事は可能です。反対に特に60代以降は、老後資金として資産価値を減らさない事が重要です。
計算基本は4資産分散。その中でさらに細分化して9資産に分散する事も可能です。
(※参照:2. 資産の種類と特徴)

預金や自宅などの不動産も合わせて考えましょう。

長期保有ならリスクが分散されるので、株式(国内・先進国・新興国)の比率を高めにしてもよいでしょう。10年以上保有すればマイナスになるリスクはずっと減ります。

若い時は株式の比率を高め、年齢に応じて徐々に債券の比率を高めるのが一般的です。

まとめ

少子高齢化が進む日本では、市場規模が徐々に縮小される可能性があります。日本に住み日本円でのみ生活する場合は、「利息がたとえ付かなくても大きく目減りしない預金に預けておけばよい」という考え方もありますが、日本円の価値が下がれば(円安に進めば)、輸入に頼る燃料や生活必需品の値段は上がり、家計にも大きく影響します。これから投資する資産の一部を、株式や海外資産へ投資する事で、資産を守りながら、お金にも働いて貰ってはいかがでしょうか?

クローバー通信次回は長期投資の効果についてお話しします。

 

 

 

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