不動産はどこをみる今回は現地で土地をどのように確認していくのかについてお伝えします。

私の場合、まずは前回ご紹介しました色塗りをした住宅地図や位置図を片手に対象不動産周辺を歩き、以下の事項を確認します。

不動産① 周辺街路の幅員及び系統・連続性
② 周辺土地の利用状況
③ 上下水道・ガス管配管の有無
④ その他

各項目を説明する前に、ここで励行したいのは歩くことです。確かに私も時間がない場合は車でさっと流してしまうことがあるのですが、歩くことによって、その地域の「におい」というか雰囲気を肌で感じることができます。東京やその近郊であれば、電車の駅から徒歩圏というケースも多いでしょうから、車ではなく、電車で行って、最寄駅からてくてく歩いていくと、まずは駅前商店街の雑然とした中にも食欲を誘う料理の香りに気をとられつつ、だんだんと低層利用の共同住宅や戸建住宅が増えてきて、公園に行きつくと子供たちのにぎやかな声が響きわたるみたいな感じでしょうか。土地の利用状況の移り変わりを五感で感じることができて大変面白いです。

前置きが長くなりました。

まず①については、周辺街路の幅員を測ります。測り方は、側溝の外側から側溝の外側までを計り、行き止まり道路でないか等を確認します。

MAP②については、その地域に所在する土地に建っている建物の構造、階数、用途等を確認しながら、前記の住宅地図に記入していきます。例えば、鉄筋コンクリート造8階建分譲マンションで、外壁が傷んでいるので築年が相当に経過しているとか、木造瓦葺2階建戸建住宅で新築というような具合です。その地域を廻り終わった後の住宅地図はかなり雑然としてしまいますが、これを丹念に行うことにより、その地域は高度利用が進んでいる地域なのか、そうではない地域なのか、マンションと言っても周辺地主の賃貸マンションが多い地域なのか、分譲マンションが多い地域なのか、戸建住宅が多い地域なのか、共同住宅が多いと言っても高層マンションが多い地域なのか、低層アパートが多い地域なのか、空き地や貸駐車場が多く建物の連たん性に欠ける地域なのか等、その地域が持つ特徴が見えてきます。街鑑定評価の場合だけでなく、税務の評価でも「広大地」判定の一助になりますので、税理士事務所の方にも是非実践してほしいものになります。不動産鑑定士の先生にお任せも悪くはありませんが、自分なりの感覚は持っておくべきです。鵜呑みにしていてはいつまでたっても進歩しません。

③については、道路をマンホールや止水栓等を確認します。都市ガスについては道路と土地との間に「G」のマークがシールされていたりすれば確認できます。

街最後に④については、評価の主体(評価をする人)によって変わってくるとは思いますが、私は何気に駐車場に停まっている車を見ています。軽自動車が多いとか、一般車が多いとか、高級外車が多いとか。これでその地域の所得水準を推し量る訳です。あくまで経験ですが、東京の高級住宅街といわれるところを歩くと高級外車が本当に多いです(私個人としては日本車の性能は世界一だと思うんですが、庶民の僻みでしょうか)。電車

 


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