第14 イメージの共有

社友 岩倉信弥氏の52話「千字薬」より

滝田【私  見】

企画し設計し試作するという一連の共同作業では立案者のイメージが共有されないとぶれる。立案者のイメージ、その趣旨、希望、意図を理解したコミュニケーションが大事と思う。立案者の継続した監督も不可欠である。

【本書要約】

不意に本田さんが見えて、「車の顔はな、へらへら笑っているようなのとか、めそめそ泣いているようなのは駄目だ。鷹が獲物を狙っているような鋭い目つきの、きりっとした顔がいい」と。

急いで本屋に野鳥図鑑を買い行き、鋭い目や嘴(くちばし)を持った「鷹の顔」を何枚も何枚も模写した。

立体的な顔立ちに加え、鋭い目を作るにはやはり「丸目」が良いと。精悍さを出そうと丸ライトを左右で4個並べる。が、いざ金型を設計する段になってこんな深絞りはどだい無理だという話になった。

そこへ、「よお、鷹の顔が出来たじゃないか」と本田さんがニコニコ顔で。
その後、金型の担当者も「そう言われれば鷹の顔だ、なんとかしてみるか」と。「鷹の顔」というイメージを共有することで話の糸口ができ、さらにモノを見ることで、「そうか、やろう」と言うことに。

今では、想像もつかない苦労の連続だった「鷹の顔」の一言をお守りに最後まで頑張ることができた。目標を明確化しそのイメージを共有することで、厳しい仕事も完遂できる。

【判  定】

共有化、見える化、アライアンス連携化、協力が大事と思う。働くとはハタをラクにすること。

 

滝田式経営熟語帖 No.108
ビジネスの 名著から読み解く 経営のエッセンス!
「本田宗一郎との叱られ問答」岩倉氏全52話への滝田の挑戦

社友 岩倉信弥氏の52話「千字薬」より

税理士法人LRパートナーズ
代表社員 滝田 司


 

「イメージの共有」からブランドづくりを想起した。

デービット・アーカー(著)阿久津 聡(訳)

ブランド論

~ 無形の差別化をつくる20の基本原則 ~

~ 抜粋・要約 ~

ブランドとはなにか、その考えと方法の基本原則をまとめている。

★ブランドには、こうなってほしいという強く願うイメージをはっきりと言葉で説明した「ブランド・ビジョン」が必要である。その中心的テーマを表すエッセンスと構成要素からなる。

★ブランドから連想される人間的な特徴の組み合わせ「ブランド・パーソナリテイー」を持つと優位に立てる。例えば、スヌーピーというキャラクターを使い、思いやり、親しみを出したりする。

★顧客は合理的で機能的便宜を考えるとは言い難い。情緒的便宜も重視すべきだ。例えば、ポルシェに興奮を、リーバイスにタフを感じる。より漠然とした属性(かっこいい、パワフル)が購入の決め手になる可能性も強い。

★差別化ポイントがマストハブ(必須要件)になること。便益、魅力的デザイン、驚くほど安価な実売価格、何かに対する情熱、組織の価値観(顧客中心、革新性、環境への配慮)などがその例である。

★構築の発想は、似たような問題を見事に解決した組織を見つけ出し、取り入れる。また、顧客と一緒に生活して、ブランドを購入・使用する様子を観察することで得られる。

★多数のデジタル機能が欠かせない。人を巻き込み、コンテンツを豊かで深いものにし、狙いを定め、信頼も得られる。実験し好機をとらえコンテンツを充実させ、評価する。

☆ブランドは有名さやブームとは違う。ファンを増やしブランドを確立し好循環を持続させよう。

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Q. イメージを実現するには?

1. 自然界を考察し
2. 目標を公開し
3. 仲間を募り
4. イメージを共有し
5. あきらめない

お知らせ

読者の皆様。
今回108回をもちまして「滝田式経営熟語帖」を最終回とさせて頂きます。

ご愛読ありがとうございました。 滝田

 

滝田のブログ 「こんころもち、ついてる・のってる、いと楽し!」
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