第12話 100マイルカー

社友 岩倉信弥氏の52話「千字薬」より

滝田先生_190_opt【私  見】

少ない資源で最大効果を出せという指令でしょうか。
費用対効果で目標から創意工夫を割り出せということか。
結果重視のあまり基本を見失ってはいけないと言う話か?
お客さまの要望も満たし、原価も抑えて利潤を出す話か?

【本書要約】

米ホンダ責任者が来て「米では、今や時速100マイル(160Km)カー時代ですよ」と話す。

60年代後半、名神に続き東名が開通し、世は高速時代に、本田さんにとってチャンスが到来した。

「時速100マイル」は次の指標になり、開発を始めたばかりの車の性能を上げるため、日を追うごとに排気量が大きくなり、とうとう最後には1300ccに。

デザイン作業が進む中で全長は伸びるが車幅はそのまま。本田さんの考えでは、空気力学的には全面投影面積(幅×高)が小さいほどスピードがでるし、車幅増が重量増に及ぼす影響が大きい、だった。100マイルカーの実現を目指して、エンジン性能、空力性能、重量軽減に邁進した。N360はその後「ホンダN1300セダン」で発売。

いい車か?残念ながら「尖った車」と答えるしかない。

デザイナーとして心残りは、あまりにも細長い車で四角張った形に。心残りとは言うが果して、こんな車に「したい」という強いイメージがあったかと聞かれると心もとない。N360のユーザーにとってはとてもステップアップできる車ではなかった。

デザイナーは形をつくるだけでなくその前に、お客さんの心を見据えたしっかりとした企画立案能力を備えることが必須であると痛感した。

【判  定】

時速の話でした。企画立案・基本設計―商品・デザインをどう伝えるかも大事と思う。

 

滝田式経営熟語帖 No.106
ビジネスの 名著から読み解く 経営のエッセンス!
「本田宗一郎との叱られ問答」岩倉氏全52話への滝田の挑戦

社友 岩倉信弥氏の52話「千字薬」より

税理士法人LRパートナーズ
代表社員 滝田 司

 


「企画立案能力」で次を紹介します。
ジョーナ・バーガー著

なぜ「あれ」は流行るのか?
~強力に「伝染」する口コミはこう作る!~

~ 抜粋・要約 ~

伝染性のある商品やアイデアには共通する6つの原則があった。

1 話題に取り上げてもらうには、話し手が好ましい印象を聞き手に与えられるようなメッセージを打ち出すこと。理由は、人は自分の印象が良くなるものを他者と共有しようとするから。

2 その商品やアイデアは日常の中で思い出すきっかけが多く得られるように工夫する。理由は、人は頭に思い浮かんだことから話す傾向があるから。

3 心を揺さぶる、感情に焦点を当てる。追加的情報や特徴や事実をくどくど説明するのでは不十分だ。

4 目につきやすくすれば、模倣しやすくなり、人気が出る可能性も高まる。私たちは他人の行動を観察し、自分の振る舞いを決めるところがあるから。

5 その商品やアイデアが、いかに役立つかを示せば、話を広めてもらえる。人は実用的で便利な情報、他の人にも役立つニュースを伝えるのが好きだから。

6 商品やアイデアを、人々が話したくなる物語の中に組み込む。人々はただ情報を共有するのでなく「物語」を伝えるから。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

Social Currency, Triggers, Emotion, Public, Practical Value, Stories.
の6つで口コミをふやそう。

ブログ 遊 楽 笑 書  http://plaza.rakuten.co.jp/konkoro

Q. デザイナーに必要な能力はなに?

1. 国際傾向を知る
2. 社長の理論を理解する
3. 指標を追完する能力
4. 企画立案能力
5. お客さんの心を見据える

デザイナーとは、視覚領域で、意匠、図案、設計を手がける人、とあった。クリエーターでない(近時エンブレム盗用問題で)。
依頼者とコミュニケーションをとり、オリジナルをめざし、日本文化に通じ、多様でシンプルなものをつくってほしい。
コレクター(収集)でなくクリエーター(創造)であってほしい。

 

滝田のブログ 「こんころもち、ついてる・のってる、いと楽し!」
http://plaza.rakuten.co.jp/konkoro/


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