第9話 とことんやる

滝田先生_190_opt【私  見】

できるできる絶対できる…。石の上にも3年(新入社員は 5年以上!)徹すれば通ず、炎上手前まで頑張る、命まで はもってかない、休んだから疲れない(疲れる前に休め) などを想起した。

【本書要約】

「すぐここへ持ってきなさい」と本田さんに。N360が売 り出されて間もない頃。「君たちは、街で走っているこの車 をよく見ているか」と厳しい口調。「はい」「それなら、ど うして悪いところを直さないんだい」と睨まれた。

気になるところ、心残りのところが無くはなかった。売り出したばかりで評判も上々、売れ行きも凄い。有頂天になっている頭に冷や水である。

やり残したところの最大は開発の過程で急遽側面のガラスを平面から曲面に変更した際に修正が追随できず、前と後から見て稜線が直線のままの前後のピラー(柱)である。 この各稜線も全て、直線から曲線に修正しなければならない。これによる数ミリの変更は、前後両側のピラーとルーフの金型の大改修に繋がった。

事があまりにも大きいのでおろおろしていると本田さんが、「金型工場に行って、工場長に説明してこい」。この手の伝令は量産立ち上がりまでに 何度も経験し、行く度に「またお前か」と言われる程に。

お蔭で「設変(設計変更)の使者」というあだ名を頂くま でになったが、今回は少しばかり桁が違う。私が行くとすでに首脳陣が集められていて、「おっ説変の使者が来たぞ」と迎えられた。説明を終えるとさすがに「う~ん」。沈黙の後工場長が 「一度、納得の行くところまで、とことんやってみろ」。 その旨を報告すると本田さん「そうか」と一言。クレーモデルをとことんやり切ったところで、変更内容をすべての量産車に適用することになる。結局この大掛りな修正によって、これが同じ車かと思うくらい張りのある姿になった。そのとき工場長から、「おい、設計の使者よ、これまでいくら金を使ったか知っているか。一台分の金型がつくれる位なんだぞ。おまえの勉強代だと思えよ」と言われた。この言葉は一生忘れない。肝に銘じての30有余年であった。

【判  定】

製造業に限らず、とことんやることが人を会社を社会を成長させる。

 

税理士法人LRパートナーズ 代表社員 滝田 司

 

滝田式経営熟語帖 No.102
ビジネスの 名著から読み解く 経営のエッセンス!
「本田宗一郎との叱られ問答」岩倉氏全52話への滝田の挑戦

社友 岩倉信弥氏の52話「千字薬」より


 

「とことんやる」から

経営理念で紹介してきたものが2つある。

日本電産の

「すぐやる 必ずやる 出来るまでやる」
「情熱 熱意 執念」

初めてこの言葉に出会ったときはそうだ!と思い力がでてきました。

それと村田興産のはげあたま

きはきとんきよくかるくのしくえにむきに」

これは社長の頭を思い浮かべ、見て笑ったあと、大事だよと思いました。 社長の個性をとことん使ってます。
私の「明るく楽しく元気で愉快」もいいと思っています。

私のは、「明朗 積極 感謝」です。 4Cもあり、「チャレンジ チェインジ コミュニケーシ ョン チャンス」。 最近は、コントロールを加えて5Cにするか検討してい ます。 4Kもあり、「言葉 感動 関心 感謝」「 愛の反対は無関心」で落ち!にしたり、「感謝を関係構築」で落ち!に したりして、紹介しています。

 

滝田のブログ 「こんころもち、ついてる・のってる、いと楽し!」http://plaza.rakuten.co.jp/konkoro/

 


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