“B/S”を気にしてますか?
決算書を見る際に、損益計算書(以下PLと表記)は見ても貸借対照表(以下BSと表記)はあまり見ないという人は意外に多いのではないでしょうか。
その理由は、PLは売上高や営業利益などの数値が比較的容易に読み取れるのに対して、BSはそこから何が読み取れるのか分かりにくいからだと思われます。
PLが1年間にどれだけの利益をあげているかといった「収益性」を表しているのに対して、BSは決算日の時点での会社の資産や負債・純資産の状況をまとめたものです。
そこからは会社の「安全性」を判断することができます。BSは右側と左側に分かれています。左側は会社がどのような資産をどのくらい保有しているかを表します。
一方、右側は左側の資産を購入するのにどのように資金を調達したかを表しています。さらに右側は、将来返済する必要のある「負債」と返済する必要のない「純資産」とに分かれます。
例えば、資本金5千万円の会社が銀行から5千万円借りて1億円の建物を建てたとすると、BSは左側の資産が1億円、右側は負債5千万円、純資産5千万円という構成になります。
❖BSは未来を語る
金融機関が決算書を見るときに「安全性」は特に重視されます。
なぜなら会社が倒産するリスクがないかどうかは、BSをみればある程度判断ができるからです。
会社が倒産するのはどういったときでしょうか。それは負債が返済できなくなったときです。調達資金に占める負債の割合が大きければ倒産のリスクは高くなります。
裏を返せば、純資産の割合が大きいほど安全性は高いと言えます。
この割合を「自己資本比率」と言い、「純資産÷資産」で表します。
ただし、自己資本比率はあくまで中長期の安全性を示すものであり、短期的には別の指標をみる必要があります。まずは自社の自己資本比率はどれくらいかで、年々どのように推移しているかを分析してみてください。
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