はじめての金投資 その1 金投資とは?
【はじめに・・・ 】
「金価格が史上最高を更新」といったニュースを耳にします。それを受けて、自分の持っているアクセサリー等を換金する人々の話題も。海外では世界景気の減速、主要通貨に対する不信から、資金の逃避先として金が買われています。
資産としての『金』をどう考えるか?
金取引の仕組みについて、お話していきます。
【 金市場 と 金価格 】
『金』は、価格が変動する商品で、世界に共通する価値観を持つ国際商品として、活発に取引が行われています。
世界の四大市場〔香港・チューリッヒ・ロンドン・ニューヨーク〕を中心に、その他の市場も加え世界で24時間取引されています。
国内金価格は、当日午前9時半頃の香港・シドニー市場価格を参考に米ドル建て基準価格が決定、円建てに換算されます。
⇒円高になれば国内価格は安くなり、円安になれば値上がりする要因となるのです。
【 金投資のメリット 】
◇ どこでも取引できる
◇ 「実物資産」である
◇ 信用リスクがない
◇ 希少性がある
◇ 株式や債券などの金融商品と異なった値動きをする
実物資産である『金』は、「モノ」でありながら「世界に通用する通貨」として普遍的な価値を持っています。
主要国政府の中央銀行は支払い準備金として大量の金を保有しています。最近では新興国が米ドルから金に資産をシフトする動きが強く、金価格の高騰の原因の一つとなっています。
国や会社などの発行者が、その信用の基に「株式」「債券」を発行するのに対し、『金』は「実物資産」で発行者がいない為、「信用リスク」がありません。したがって、「信用」がなくなり価格が暴落したり、ゼロになってしまう事はありません。
金価格は、信用リスクのない、安全な通貨として、株式や債券などと逆の値動きをするケースが多く、同時に保有する事で資産分散となり、リスクを抑える有効な手段となるのです。
【金投資のデメリットとリスク 】
◇金利がつかない
その他の金融商品とは異なり、金を保有しても金利はつきません。
◇価格変動リスクがある
市場が確立し取引量も多い為、需給関係や米ドル・NY株式・原油・金利などの要因により価格は変動します。
◇為替変動リスクがある
金の国際価格は米ドル建てで[1トロイオンス(31.1035g)何ドル]と値段が決定します。日本の国内価格は、為替(ドル円相場)によって変動します。
【まとめ】
『金』取引には、投機的な短期売買による利益追求と、「有事の金」と言われるような安全資産としての側面があります。自分の投資の目的をどちらに置くかにより、取引の方法は変わってきます。最初に目的をはっきりさせて取り組みましょう。
安全資産の一部として考えるならば、日々の価格変動に一喜一憂するのではなく、財政破綻を見据えて、少しずつでもコツコツと積み立てておく事が大切です。
次回は「実際に金を買う・売るには?」を取り上げます。
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