海外通信NO.69 香港を取り巻くビジネス環境

海外通信NO.69

第72回 OFF研究会 開催報告

【テーマ】香港を取り巻くビジネス環境 ~香港国家安全法とコロナの影響による現在の香港~

【講師】KYI Accounting & Consulting Limited横藤田憲一氏

海外

今回は10月16日に開催されたOFF研究会の内容をご紹介いたします。

アジアの拠点として世界の金融・貿易文化等が集まる香港。株式市場は世界で5番目に大きく、物流拠点としては取扱量が世界4位、経済自由度指数(米国)は、2020年1月は2位になったものの2019年まで25年連続1位を獲得(日本は30位)するなど、高い経済水準を維持しています。

法律においては、1997年7月に155年間続いたイギリスの統治下から中国に返還されたものの、現在でも外交に関するもの以外はイギリス領時代のものがそのまま用いられています。しかしながら2020年8月に香港国家安全維持法が施行され、
❶国家分裂罪
❷国家権力転覆罪
❸恐怖活動(テロ活動)罪
❹外国等と結託し国家安全に危害を加える罪(外国との共謀罪)等
が加えられました。

政府の新型コロナ防疫措置の現状は、マスクの着用義務、レストランの店内飲食は午前0時から翌午前5時まで利用禁止、利用人数一卓4名までに制限。ボウリング施設など遊興施設は条件付きで営業。公共の場所での集団制限は4人まで。海外から香港の入境は香港居民(香港IDもしくは、査証保有者)のみ入境可。12/31までは入境後14日間の強制検疫。その他中国本土等からの入境者についても細かい制限があります。

ビジネス環境においては、世界有数の自由経済で、税制はシンプルで低率(法人税16.5%、所得税2%~17%または標準税率15%の選択性、キャピタルゲイン課税・投資に対する源泉徴収税・相続税・贈与税なし等)、インベスト香港(香港投資促進局)による海外企業の進出支援、為替のカレンシーボード制の導入、などにより香港を拠点にアジア市場に進出する企業は現在でも増加傾向にあります。現状では金融に関しても混乱はなく香港政府は引続き海外進出企業を支援しています。

カレンシーボード制(対米ドルペッグ制)とは、運営主体は香港金融管理局(HKMA)で、
❶国際的な決済通貨である米ドルとの連動による相場の安定
❷投資家に対して通貨の安定供給による投資の促進
❸基軸通貨の裏付けを基に自国通貨の交換性を補償し通貨の無制限な乱発の防止に役立つ。
等、海外進出企業にとって為替リスクを軽減するメリットがあります。

私達の生活にも影響を与える問題なので様々な角度から情報収集することが大切ですね。

 

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