職場の効率を意識する正社員時給制の紹介

1 時給で考えると…

最低賃金は今年も高水準で上昇のする見込です。執筆現在、神奈川県では26円アップとなる956円が目安として示されています。全国平均1000円を突破するまでこの水準が続く見込みです。時給制はその人の時間単価がぱっとわかることが特徴です。また、時給制で働く人は多くが非正規社員(パート、アルバイト等)であるという特徴もあります。

評価する場合も時間あたりの仕事ぶりを見ているのではないでしょうか。

では、月給制の正社員の時間単価はいくらでしょう? 正社員は時間単位で働いているわけではないとも言いますし、残業を除くと普段は意識しないのではないでしょうか。しかし、将来的に時間あたりの評価ができて、非正規社員との釣り合いが取れていないと、労務管理上支障が出てくる恐れがあります。

2 コストコの例

大型スーパー「コストコ」は求人情報によると、管理職を除き正社員にも時給制をとっています。(管理職は年俸制)時間への意識を徹底するためになされているとのことです。自国の労働慣習を守りつつ、日本の終身雇用に対応した結果かもしれませんが、時間あたりのコスト意識と共に同一労働同一賃金の考え方が根幹にあるように思えます。

外資系企業ですので、おそらく日本の管理職のようなプレイングマネージャーはいません。管理職以外は正社員もアルバイトも同じ仕事をするのだから、同じ物差しで測れなければならないということではないでしょうか。時間できっちり成果を求める反面、有給消化率が9割と高く育児休業が充実するなど福祉も手厚く離職率も低いようです。

3 時間あたりの生産性と同一労働同一賃金

この2つは、いま日本企業が取り組まなければならないとされているものです。政府の進める働き方改革では、同一の労働をしてるのであれば均衡の取れた待遇をしなければなりませんし、正社員と非正規社員を区別する場合は、職務等に明確な差異がなければなりません。2019年の改正により新たな義務となる見込です。また短い時間で効率よく稼ぐということは労働条件としても魅力的ですので、採用力強化のためにも意識してみてはいかがでしょうか。

時間単位での比較は、必須の条件ではありませんが、正社員は月給制という固定概念を崩して考えてみることで、将来の働き方が見えてくるのだと思います。

 


神奈川県川崎市で税理士・社会保険労務士をお探しなら

LR小川会計グループ

経営者のパートナーとして中小企業の皆さまをサポートします


お問い合わせ


 

職場の効率を意識する正社員時給制の紹介” に対して1件のコメントがあります。

コメントは受け付けていません。