海外通信 NO.22 『長期滞在先で貧困老人にならないために』
タイは気候が温暖で物価が低く、高齢者向け施設促進のため優遇税制措置や外国人の100％所有を認めるなど奨励策を導入し退職者向け住宅の需要に合わせた整備が進められていることもあり、リタイアメント後の長期滞在先としての人気が高まっています。
しかし現地の生活は予想以上に物価が高く、思い描いていた生活ができないという話も聞こえてきます。実際に生活費を抑えるために首都バンコクからチェンマイへ住居を移す人も増えています。
ロングステイを計画する際の生活費は、現地の物価上昇率、為替レートを考慮しておかないと思わぬところで負債を抱えることになりかねません。
例えば、1か月の生活費 50,000タイバーツをアベノミクスが始まった2012年当時と現在で実質負担額を比較してみましょう。
約5年間の物価上昇率 約3％
2012年1月（1タイバーツ：2.4円 120,000円）
2016年9月（1タイバーツ：2.9円 149,000円）
ひと月あたり29,000円負担増です。
「これぐらいの年金があれば海外で暮らせる」、「これぐらいの退職金があれば海外でやっていける」ではなく、現地の経済状況、長期滞在経験者の失敗談など現地情報を収集しリスクを想定した上で余裕を持っておきましょう。
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