職場の生産性を上げる「お昼寝」制度のすすめ

蒸し暑いこの時期、寝苦しい夜がつづきます。寝不足でつい居眠りをしてしまったり、眠気や疲労で集中できないなど睡眠が人間の生産性に与える影響は、大きなものです。

生産性といえば、日本の労働生産性は、OECD加盟国34カ国の中で21番目と平均を下回り、決して高くはありません。しかし、逆に日本経済の伸び代として期待されている要素でもあります。

人口減少社会の労働力確保対策としても、企業の「労働生産性の伸び率」の上昇が挙げられています。つまり、職場の生産性を高めていかない企業は、将来、人出不足が深刻化するということになります。また、労働分野の大きな関心事である長時間労働を解消し、従業員の心身の健康を維持するためにも、残業を減らす観点から重要です。

このように、今後重要性を増してくる「職場の生産性」を高めるため、いま注目されている制度をご紹介します。

❖パワーナップ休憩制度

パワーナップとは、効率的な短時間の昼寝のことです。これは、社会心理学者ジェームス・マース氏の造語で、ナップはそのまま昼寝の意味です。世界的には、グーグルやアップル、NASAなどが、短時間の仮眠を推奨しており、日本でも就労中の仮眠を認める制度を作った会社が、ビジネス番組に取り上げられるなどして注目されています。

効果としては、認知能力や注意力がアップし、昼食後の能率低下を防ぐこと、ストレスが軽減することなどがあり、個人の生産性を高めます。8時間分のスタミナをとり戻すことができると主張する研究者もいます。そのような効果を得るためには、次の3つの条件を満たす昼寝である必要があります。

1 時間は、昼の12時から3時までの間で、25分以内
2 横にならない(熟睡しない)
3 カフェインを摂取しておく(起きる頃に覚醒効果が現れます)

また、職場の制度として定める場合には、様々な決め事が必要になります。業務時間中の昼寝を認めるか、行う場所はどこにするか、などの事柄を、従業員が効率的にかつ節度を持って休めるように定めます。ぜひ一度、試しにパワーナップをして午後の集中力を比べてみて下さい。

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参考:パワーナップ仮眠法 坪田
聡労働市場の未来推計 ㈱インテリジェンスHITO総合研究所

 


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