経営
昨年は、マンションのく い打ち不祥事や、東芝の粉飾決算など大企業の経営問題がクローズアップされた。
「経営」という言葉は明治 以来の造語で、「経」という字は縦糸で変わらないもの、変えてはならないものを意味し、「営」という字は横糸を表し変化に対応し変えていかなければならないものを意味しているという。
渋沢栄一氏は資本主義や会社制度の優れたところ、注意すべき点を見ぬき「片手にソロバン、片手に論語」といって、道徳の上にソロバンを置く明治期の資本主義の定着に情熱をかけた。
もう一方、有名な投資家であるピーターリンチ氏の言葉に「会社は〝キャッシュマシーン〟」「会社は〝現代の錬金術〟」という言葉がある。
会社組織は資本主義のインフラだと思っているが、その本質を突いた言葉だと思う。
マンションのくい打ちや東芝の不正経理問題などは渋沢流にいえば、「ソロバン」に走り「論語」を忘れたものである。
多くの経営者を対象とした地域団体・同業種団体・研究会やセミナーは「ソロバン」を目的としたもので、経営者の人間力を高めることにフォーカスした「経」:変わらないもの、変えてはならないものを学ぶ経営者団体は多くはない。倫理法人会は経営手法のノウハウやテクニックには一切触れず経営者の人間力を育て強めることを目的に活動している団体である。
小川 湧三
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