唯一無二

78371唯一無二のものはあるのだろうか。太陽はどうであろうか、神仏であろうか、学問で打ち立てられた真理・真実であろうか。だが、宇宙には太陽のような存在は幾百千とあるという。神仏も世界中宗教の争いが絶えないほどあり、真理・真実も日々新しい発見が続いている。

親もあの人の親、この人の親と数えれば、数えきれない数の親がいる。しかし、自分の親はと尋ねれば、そこには一組の父母しかいないのである。自分の親以外には唯一無二のものはないのである。

過去にも、未来にも無限の拡がりの起点をなすものは親である。親は今まで過ぎてきた過去や大自然の大法則とも無限の拡がりにつながっている。

過去につながるあらゆるものは親を通じて潜在意識として引き継がれてきて、その先は宇宙・自然界の大法則に通じているのである。親はまた、これから生まれてくる子供たちを通じて未来に拡がる原点でもある。

倫理法人会では親を敬えという。どんな親であっても親を敬えという。「本(もと)を忘れるな」と教えている。

198_11P_fmt「最も大切な我が命の元は、両親である。この事に思い至れば、親を敬愛し、大切にし、日夜孝養をつくすのは、親が偉いからではない、強いからではない、世の中にただ一人の私の親であるからである。私の命の根源であり、むしろ私自身の命である親だからである」、と。

小川 湧三

 


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