第九十四「大手進出への対抗」

ビジネスの 名著から読み解く 経営のエッセンス!
「松下幸之助の経営問答」全94問への滝田の挑戦!

第七章 販 売 ~商売に成功するために~

第九十四「大手進出への対抗」 

【私  見】

大手は量で優れていても、量をさばくのは人です。大手の教育した売り子に貴殿が負けるはずがありません。個別教育・個別の商品対応・個別のサービス・個別の地域貢献度を見る お客さまもいらっしゃいます。

【本書質問】

最近、同業で最新の品揃えの大規模販売会社が近くに進出し た。私どもが生き残っていくためには、どのようなことを 心がければよいのか。

【翁要約】

対抗する道は必ずある。製造ならコストを三割は下げる。性 能も落とさずして、新しい設計をする。真剣な工夫を、販売 方法についても加えなければいかん。かなわんじゃなくて、 むしろ、面白いと考える。自分の特色を発揮しておやりにな れば新しい現代的な商法を生み出せる。

あなたのお得意先に一度集まってもらい、あなたの考えを 諄々と訴える。自分で考えている使命感というものを訴え る。「なるほどきみがそう言うのであれば引き続いて買おう」 というような、感銘を与えることを生み出さなければならない。

私は昔大資本に圧迫された。 二十軒ほどのお得意先に集 まってもらって自分の信念を 説いて、自分のやっているこ とが誤っているかどうかを考 えてもらった。「もし、私の言 うてることが誤りなら絶縁してもらってよろしい。しか し、正しいとお考えになれ ば、皆さんは私と運命を共にしてもらいたい」というよう に説得しました(笑)。

そうすると、お得意先もやったるぞとなる。二十年も三十年 もお得意をしておって、いまさら、安いからよそで買うとは けしからん(笑)、だからあなたが、常に誠心誠意やっていた ら、そのくらいのことを言ってもいい。そういう勇気をもっ ていただくことが大事なんです。

【判  定】
真剣な工夫、誠心誠意、自分の信念を説く勇気を出せ、です。

滝田のブログ 「こんころもち、ついてる・のってる、いと楽し!」http://plaza.rakuten.co.jp/konkoro/

税理士法人LRパートナーズ 代表社員 滝田 司

 

※最終回のご挨拶

全94回、永らくお読みいただきま して誠にありがとうございました。 日本の経営者と海外の経営者の対比 で紹介させていただきました。

私は若いころ、松下翁は固くて好きではありませんでしたが、近時は日本的でふところも広く深く日本の 親父だと思ってきました。

こっちも年をとったからかもしれま せん(笑)。

 


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