J-SaaSって知っていますか?

場所を選ばず、仕事ができる環境が手の届く所まできた。

J-SaaSがはじまった

No123_12574776J-SaaS (ジェー・サース)って言うと鳥インフルエンザ騒動で話題となったサーズを思い出す人もいると思いますが全く関係がありません。

「 SaaS 」とは( Software as a Service )の略称で「インター ネット経由で情報処理を行うサービス」のことです。『国がASP事業を行う』と思ってください。

その「SaaS」に 「Japan」を意味する「J」をつけたのが「 J-SaaS 」です。国が2001年に IT基本法 を制定して電子政府を目指して超高速ネットワークインフラを整備してきました。その成果がようやく中小企業にまで及んできたものです。

この 「 J-SaaS 」が今年の 3 月 31 日から始動しました。税務署では数年前から「電子申告」が始まっています。この 「電子申告」も IT 基本法に基づくもので、この「 J-SaaS 」を通じて行うことができるようになります。

「J-SaaS」の目的と概要

「J-SaaS 」の目的は、中小企業の経営力と労働生産性の向上を目指して IT の活用を促進しようとするものです。パソコンやインターネットの普及率は中小企業で約 90 % になりますが、経営に役立つグループウエアや業務ソフトの普及が著しく遅れているため、この利用を促進し、中小企業が元気になるための国家戦略が 「 J-SaaS 」です。

「 J-SaaS 」は図にあるように、国が整備した超高速ネットワークインフラの上に、ソフトウエアの提供者が提供したアプリ ケーションソフトをインターネットを介して、中小企業の人たちがレンタル料金(利用料金)を支払って使えるようにした仕組みです。こ うすることによって、中小企業の人たちにとって、次のような利点が出てきます。

一つは業務に必要なアプリケーションソフトを買い揃えて使う必要がなく、低料金で利用できることになります。

二つ目は仕事をする場所と時間の制約がなくなることです。パソコンとインターネッ トに接続できる環境があれば、どこからでも、いつでも仕事をすることができるようになります。

三つ目はセキュリティの問題です。インターネットというとウイルスとかハッカーとかを思い出し、『本当に大丈夫なの?』 と思われるかもしれませんが、セキュリティやシステム管理についても安全・安心に細心の注意が払われているようです。

「J-SaaS 」は中小企業にどのようなメリットをもたらすか

小規模企業においては、ヒト・モノ・カネの経営資源のすべてに制約があります。こ れらの制約を取り除くのが ITスキルといえます。インターネットは場所や時間の制約を少なくしました。携帯電話も同様です。

「 J-SaaS 」を契機にして、小規模企業に携わる人に新しい可能性を広げるチャンスになり ます。自動車の運転免許が履歴書に特殊技能として書かれた時代から、あって当たり前の時代になったように、 IT技術も特別な知識や技能ではな くなる、使えて当たり前の時代に入ったのです。

変わる会計事務所の役割

私が昭和 47 年にコンピュータを会計事務所に導入してから 37 年になります。この間の会計事務所の役割はコンピュータの歴史と共に変わってきました。私たちLR小川会計グループは、その時々の変化を予測しながら適切に対応できてきたと自負しています。

大型計算センターの時代、会計事務所が計算センターの役割を担った時代、パッケージソフトによって企業へ会計の主役が移行していった時代と IT技術の変遷にしたがって、会計事務所と企業との係わり、役割も変わってきています。

「 J-SaaS 」によって大きく変わ るのは、お客さまと会計事務所の間にあった時間差がなく なることです。今月のデータを来月お預かりして整理する、というパターンから、今のデータを「 J-SaaS 」 を介して一緒に見ながらお話をする。リアルタイムに係わる時代になったのです。ここがパッケージソフトと決定的に違うところです。

「 J-SaaS 」は生まれたばかりで使い勝手の悪い面もあるかもしれませんが、「 J-SaaS 」の普及を積極的に進めてまいり ます。

LRパートナーズ代表社員 小川   湧三

 


神奈川県川崎市で税理士をお探しなら

LR小川会計グループ

経営者のパートナーとして中小企業の皆さまをサポートします


お問い合わせ