知って得する家計入門 その2 ローンの基礎知識・返済方法〔住宅ローン編〕

【はじめに・・・】

ローンの返済には当然金利がかかります。金利とは「借りたお金の使用料」で一般的に【年利】を表します。1か月分ならその年利を12で割り、1日分なら365で割って計算します。この金利の計算の仕方で、月々の返済額やトータルの返済額が大きく変わってきます。

今回は、住宅ローンの返済方法と、利息の計算の仕方を確認しましょう。

【基本の返済利息の計算方法は?】

〔ローン残高〕×〔年利〕×〔借入日数〕/365*〔借入月数〕/12

〇10万円を年利20%で20日間借りた場合

100,000円×20%×20日/365日=1,059円

〇残高1000万円で年利5%の住宅ローンの今月の利息

10,000,000円×5%×1ヶ月/12ヶ月=41,666円

【返済方法】

住宅ローンの返済方法には、下記の表のように代表的な2種類の返済方法があります。それぞれメリット・デメリットがあるので、家計に合わせて選びましょう。

[元利均等返済]

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<特 徴>

毎回の返済額(元金と利息の返済額)が同じ。
返済開始当初は利息の割合が多く、徐々に元金の割合が多くなる。
住宅ローンではこの方法が一般的。

<メリット・デメリット>

毎回の返済額が同じなので、長期にわたる返済計画が立てやすい。
但し、返済当初は利息の返済に充てられる割合が大きく、元金が減るペースが遅い。

[元金均等返済]

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<特 徴>

借入元金を返済回数で割った額に、残高に対する利息を上乗せして返済する方法。
住宅ローンでは一部の金融機関での取扱い。

<メリット・デメリット>

毎回一定の元金を返済していくので、【元利金等返済】に比べて、ローン残高が確実に減り、トータルで支払う利息が少ない。
借入当初が最も利息額が多いが、徐々に減少。当初の返済計画に余裕のある人におススメ。

【返済方法でこんなに違う利息額】

(例)元金3000万円、360回(30年間)の毎月返済
*金利:全期間固定 単位:万円

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住宅ローンは借入金額が大きく返済期間が長期に渡るため、返済方法、金利により支払う総額は大きく変わります。上記の表から分かるとおり、金利が3%の場合で180万円、5%の場合で541万円と、同条件であれば、【元金均等返済】の方が総返済額は少なくなります。また、【元利金均等返済】でも一部繰上げ返済を早め早めに実施しておけば支払利息を軽減する事も可能です。

今回はあくまで金利が全期間固定された条件で比較したもの。変動金利の場合は、半年毎に金利の見直しが行われ、わずかな金利の変動でも、月々の返済額に影響を与える事もあります。

【まとめ】

借入金額やその時の金利の状況、各家庭のライフプランにより、返済方法の選び方は違います。色々な金融機関の情報を収集する事も大切です。金利や返済のシュミレーションはインターネットでも簡単に出来ますので、チェックしてみましょう。

次回は、クレジットカードやキャッシングの返済方法について詳しくお話します。

 


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