MGの世界を散策
インターンシップ制度による経営体験、
全国の経営者によるコミュニケーションの場、等
近年当社のMGは、全国各地で開催されているMGの主催者の皆様と活発な交流が実現している。これまで断片的に、本誌でMGの雰囲気、効用などを紹介してきたが、MGの本質を語るには至っていない。そこで今回は視点を変えてMGを語ってみたい。当社のMG研修を土台にしているので、井の中の蛙(?)の非難を覚悟の上の試みである。
MGは経営者マインドを涵養する
人は誰でも20歳になれば成人となり、学生であれば卒業とともに社会人として扱われる。昨今社会人としての自覚の不足を嘆かざるを得ないことが多い。小生の思うところでは、人間性の欠如、行儀作法の悪さなどは戦後教育の欠陥の故に尽きる。
学校の責任だけではなく、家庭環境の変化にも大きな原因がある。両親が核家族化して、年配者の知恵を借りるチャンスが少なくなったことも、家庭教育に自信をなくした原因であろう。
人間の頭脳はこの100年の間で退化したとは思えない。30年、50年の長いスパンで社会の根底から改革して、戦後失われた日本人の良き特性を取り戻したいものである。
そうは言っても現実には、制度の欠陥を補いつつ、確かな社会人、経営者の卵を育成しなければならない。また素晴しい若者がたくさんいることも事実である。いつの時代でも、若者は新鮮な対応を示す。
子供MGがその典型だ。子供はMG進行に必要なルールを体で憶える。複雑なルールは大人が心配するほど高いハードルではない。短期間に集中して、協調性、規律性、思いやりの精神を教えることができる。さらにビジネスの厳しさ、楽しさ、意思決定の大切さを体験できることは、経営者育成を願う両親にとってこんなありがたいことはない。
MGは会社を知る最良のツールである
当社は平成19年度から高校生、大学生のインターンシップ希望者を受け入れた。業務の都合上、実務体験はご遠慮願った。それに換えて、会社を知るツールとしてMGを体験してもらった。
インターンシップ制度の都合上繰り返し実施することはできないので、ゲームの進行速度を緩め、ゲームを理解し、楽しんでもらうことに重点を置いた。高校生には進路選択の参考になるように、会社の仕組みや、マーケットの特性を解説した。3期終了後の経営計画作成では、目を見張る内容を発表してくれた。大学生は、就職活動の会社選びの参考にしているようである。
MGがキャリア教育の強力なツールであることは、この目で確かめることができた。望むらくは、MGを経営実践論として教育機関が採用することである。子供MG、高校生・大学生のインターンシップでのMG採用というように、連続した年代のキャリア研修は画期的な教育改革につながると確信する次第である。
MG研修(大会)は経営者の
密度の濃い情報交換の場である
MG研修には、プレイヤーとして全国的に有名な経営者が集う。経営者にとっては、MG研修は貴重なコミュニケーションの場である。また貴重な実務疑似体験でもある。
経営者は孤独である。心底相談できる人は身の回りにはいない。MGに集う経営者は親切に教えてくれる。MG仲間は0.5期(MG初日前夜祭)・3.5期(初日懇親会)と称してMG会場以外での交流を大切にする。参加した経営者はかけがえのない貴重な智恵とエネルギーを充填してホームグラウンドに戻っていく。
全国各地で開催のMGに参加してみよう
MGはゲームの中で訓練を重ねるのは当然である。しかし環境を変え視点を変えて楽しくゲームに臨むことは、新たな考え方を生み出すきっかけを作ることができる。全国各地で開催しているMG大会に参加して、新たな智恵を得たいものである。
シニアMG、MG学会、MGフェスティバル等に参加してみることは、新たな展開を期待することができる。
以上のように、MGを取り巻く状況から眺めてみた。次回以降はゲームの展開を中心に細かく考察してみる。
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