表計算とデータベース⑦

「マイツール」その3

⑥コマンド(データ加工命令)

あなたの仕事を達成するために、約200ものコマンド(指令)が用意されています。200と言っても普段よく使うのは10~20個くらいのものですから別に驚くことはありません。

1984年の発売当初コマンドは95個だったそうです。フリーウェアになった2000年の時点でコマンド数207個・関数27個とレパートリーが増え、更に『エクセルとのデータ互換』コマンドも追加されて、エクセルユーザーでも簡単に使えるようになりました。

このコマンドで連続技が出来るようになれば、会社の重要情報をニーズに応じて様々に加工出来るので、知りたいことがタイミング良く一発で分かります。即ち、経営判断の質がグーンと向上します。

⑦操作はエクセルより簡単?

マイツールは、エクセルよりも簡単かも知れませんよ。
エクセルでは関数やリンクなど「コンピューター慣れない族」にとっては扱いにくい操作や「エラー」にならないための規制やルールが結構ありますが、マイツールには難しいルールはないに等しく、いい加減な操作(コマンド命令)で何とかなってしまう素人には嬉しい設計。

コンピューターに初めて触るという方でも安心の驚くほど「エラー」が少ない易しいソフトです。特別な能力は全く必要ありません。

⑧さて、投資効率が良いのは、どっち?

(左の図1参照)
エクセルのピボットテーブルが凄いといっても、仕事の捗り(スピード)、データ加工のレパートリー(連続技)、効果においては、到底マイツールの足元にも及びません。エクセルユーザーさん、ごめんなさい。

⑨エクセルとマイツール両方使おう

何もエクセルが悪いと言っている訳ではありません。例えば、レイアウト図やフローチャート図などを書く場合の図形ソフト機能(文字のフォントや装飾、印刷機能の部分)では、エクセルはマイツールよりもレパートリーが豊富で断然優れてます。

対外的な見映えの良い資料や定型資料を作るワンパターン仕事には適しているようです。ですから、双方の良い部分を「美味しいとこ取り」するのが得策だと思います。「どちらか?」ではなく、「どちらも!」です。

なお、マイツールでは「コマンド入力」の他、マウスによる「メニュー選択操作」も勿論出来ますので、エクセルと同じような感覚で使うことが出来ます。

●まだまだ少数派だけど、マイツールの時代かも

過去の歴史はどうであれ、エクセルユーザーに比べマイツールユーザーが圧倒的に少数派であるのが現状です。

しかし、マイツールをもっと使おう・広げようとしているMYTOOL USERS GROUP(MUG)というグループもありますし、マイツールを活用してしっかり儲けている会社が全国に数多くあります。少数派だから質が悪い、効果がないという思い込みは、研究不足です。

会社には膨大なデータが存在しますが、生産や販売、会計などの情報をどこまで有効に活用出来るか?は戦略的に重要な問題です。オフコンや今流行のERPシステム(SAP)の情報が実はデータベース『一行一データ方式』で蓄積されているのですが、マイツールはそのデータ活用にはもってこい!ではないでしょうか。

エクセルユーザーの皆さん!まずは「ピボットテーブル」からデータベースの世界に入り、マイツールを使って、まず手始めに誰でも出来る「名簿(顧客管理)」や「売上帳」等から始めてみてはどうでしょう。

〈まとめ〉

①『ワープロ』は「清書機」に過ぎない。
②『表計算』は「ワープロ」+「多機能計算機」に過ぎず。
③『データベース』は『知的生産性の向上、利益最大化のための意思決定』に最も役立つ機能なのです。中でも【マイツール】が一番です!!

「マイツール」誰にでも、今日からタダで使えます!
「マイツール」目から鱗、間違いなし!

これで7回の連載が全て終了です。ありがとうございました。

<参考文献>
『戦略的マイツール入門』-企業革命のためのコンピューター
西 順一郎・山名 武史 著 (ソーテック社 初版1986年)

記・神奈川県藤沢市在住 製造メーカー勤務  T

 


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