中国駆け歩き
6月5日から8日まで中国の杭州・重慶・上海へ行ってきました。目的は江蘇州にある義烏市の小商品の巨大卸売市場、重慶の会計事務所、上海の記帳・コンサルタント会社を3泊四日で廻る超突貫ツアーであった。
義烏市の巨大卸売市場
義烏市は江蘇省にあり杭州市から高速で2時間ところにある。 見学した市場は四つある市場のうち中国義烏国際商貿場(福田市場)で2002年10月にオープンした新しい市場で4階建て9300店舗が入っている巨大卸売市場である。
三時間の時間ではほんの一部を垣間見る程度であった。一店舗の面積は約10㎡ほどの店舗がズラーっと並ぶさまは壮観である。
業種は一階玩具・造花類、二階アクセサリー類三階雑貨・工芸品類、四階には工場直営店が入っていた。価格は100円ショップはもとより50円ショップもできるような値段であった。ただ取引単位は500セットなどまとまった単位でなければならない。
たまたま市場で出会った日本の方の話によると電気・電池を用いる商品は三分の一は不良品だそうだ。実際取引するには貿易手続きの問題や、取引ロットや運送などの問題が大きな問題があると言われていた。
重慶は納税では昭和30年前後の日本
重慶市は三峡ダム建設が始まって四川省から独立して直轄市になり人口3200万人。重慶へは一昨年と二度目の訪問だったが前回とは比べものにならない位、いま猛烈な建設ブームの真っ只中にあり、上海の最盛期よりも勢いが激しいように感じた。
四川料理で有名な「火鍋料理」へ行った。外国人が全くいない地場の料理店へ入り、鱈腹食べて、飲んで割り勘一人当たり30元日本円にして450円前後で物価の安さを痛感させられた。
翌日会計事務所を訪問したとき、このようなお店の税金はどうなっているのか聞いたところ(2004年)昨年までは政府が納税額を決めていたが、今年から各自計算して納税するようになったとの事でした。
中国では税制が整備されだしてまだ日が浅く、日本でも申告納税制度ができても税務署の戸押し調査や業界・組合を通じて割り当て課税が行われていた昭和30年代はじめの頃を思い出した。
中小企業の中国進出を支援する会計事務所
上海では記帳代行会社を視察した。中国へ進出する日本企業へ日本語で対応できる会計事務所や進出支援コンサルタント会社を何度か視察したが、ここ2―3年中小企業向け進出支援コンサルタント会社ができてきて中小企業の進出を支援する仕組みがだんだん整いつつあると感じた。
会計制度も一般企業向けの企業会計準則のほか中小企業向け「小企業会計制度」も今年から整備されるなど急速に進んでいる。税務申告と企業会計の乖離についても理解が進んできて、中小企業が進出できる基盤が徐々に整いつつある感じだ。
今回のツアーは東京、神奈川、徳島、大阪の9人の税理士・公認会計士だったが、中小企業が中国への海外進出するには、カントリー・リスクは負ってもらわなければならないが、技術的な支援ができる環境が整いつつあるということで意見が一致した。
(小川 湧三)
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