エストニア視察
皆さんはエストニアという国をご存知でしょうか?

日本ではあまりなじみのない国かもしれません。
エストニアは旧ソ連邦のバルト3国の一つで、人口は約130万人、面積は日本の約9分の1(九州より少し大きい程度)の小国です。
フィンランドの対岸にある北欧の国です。
IT立国化を推進しており、マイナンバー先進国として知られています。
マイナンバー制度の普及により税理士の仕事がなくなったというような紹介がかつてされたこともあり、私たちの業界では注目されている国です。
遅ればせながらという感じではあったのですが、4月に視察の機会があったので行ってきました。(6年ぶりの海外視察でした。)
電子政府広報センター(のようなところ)、法務局や最大手の会計事務所などを見学しました。
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エストニアのマイナンバー制度は電子政府のインフラの一環として構築されている訳ですが、その目的は各種の手続の簡素化など国民の利便性を図るということに軸足が置かれています。
セキュリティーも国家が責任を持つというスタンスです。
日本ではマイナンバーというと、行政が個人情報を集約的に把握・管理することがその目的の第一で、国民の利便性は二の次三の次という印象が強いですね。(私だけかもしれませんが)
セキュリティーの責任も民間に背負わせていますし・・・
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会計事務所も見学しましたが、そこでの仕事はほぼ帳簿作成のみです。
これはマイナンバーの普及というよりは、エストニアの税制がシンプル(法人税・所得税共に一律20%)なことに原因があると思います。
あえて税金についてのアドバイスを求める必要がないのです。
やりたくない面倒な事務作業を会計事務所に委託するということです。
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国土や人口の規模が違う(税制も複雑な)日本では、同じようにはならないだろうというのが、今回の視察での感想でした。
株式会社LR小川会計
代表取締役小川泰延
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