~ 守・破・離 ~

特集・職場を ❀ はなまる ❀ にするマナー

守・破・離

守破離季節は春、新年度のスタートです。新入社員を迎える職場も多いことでしょう。仕事そのものだけでなく、社会人としてのマナーも身につけて、自慢の社員に成長してもらいたいですね。成長の段階は、日本古来の「道」において大切にされてきた「守・破・離」という考え方で表すことができます。

「型を守る」… 師匠に言われたこと、もとからある型を守り、それを身につける

「型を破る」… 身につけた型を研究して、既存の型を破り、自分にあった型をつくる

「型から離れる」… 師匠の型、自分の造った型から離れて、自由自在に動くことができる

型があるから型破り、型がなければ形無し

仕事の面でもマナーの面でも、まずは基本の型を身につけることが大切です。基本を繰り返し習慣になるまで続け、無意識でも使いこなせるようになるまで実践します。特に新人・若手のうちは、この基本を身につけるところまでをしっかり続ける必要があります。

キャリアを積んだマネージャーが自分の裁量で仕事の場を広げていくさまは「あの人のやり方は独創的で素晴らしい」と賞賛されますが、基本を知らない新入社員が自由気ままに振る舞うことは、「今時の若者は常識がない」と批判されてしまうでしょう。信頼できる実績を積んでいる人だからこそ、応用やプラスアルファでも信頼して受け入れることができるのです。

このようにプラスに働く応用は、やがて独自の個性を出す「型破り」となることができます。基本や基礎を身につける前に我流に走ってしまえば、破るべき型もない「形無し」となるだけなのです。

伝わるように伝える

例えばお客さまに商品の説明をするとき、説明の上手な人は相手の理解度によって対応を変化させることができます。用語や内容に対してお客さまが戸惑っていることが分かると、別の表現にしたり説明の順序を変えたりと工夫します。反対に理解をしているお客さまに対しては、余計な説明を控えたり専門用語を使いテンポよく話したりと、相手の反応や理解のスピードに応じて説明の仕方を選びます。

説明の苦手な人は、どんなお客さまに対しても一律の言葉や表現で、自分の言いたいことだけを話しています。相手の理解度に関わらず一方的に話すので、「一度にいろいろ言われてよく分からなかった」「知っていることもいちいち説明されて苛立ちを感じた」など、お客さまには不満が残ります。

まずは「商品に関する知識」を覚え、内容の重要度や優先度を理解することが基本です。基本をしっかり身につけてこそ、相手によって表現を変えたり、必要な情報を見極めて説明したりという応用を活かすことができるのです。相手に「伝える」だけでなく、「伝わるように伝える」ことを心がけたいものです。

思いやりを形に

「相手に伝わるように」と工夫することは、相手への思いやりの気持ちのあらわれです。目に見えない「思いやり」を行動によって目に見える形にすると、お互いに幸せな気持ちで過ごすことができます。その思いやりの気持ちこそマナーの基本です。仕事は一人で完結することはなく、必ず誰かと接して行われるものです。いつでも周囲への思いやりの気持ちを持って仕事に取り組んでいきましょう。

 


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