魔法の言葉

「ありがとう」という言葉には、伝えた人も伝えられた人も、お互いがなぜか笑顔になる不思議な効果があります。

「ありがとう」と言われて嫌な気持ちになる人はいないでしょう。でも漢字では「有り難う」と書き、「有る」ことが「難しい」と書きます。なぜこれが感謝の意味になるのでしょうか。

調べてみると「ありがとう」の語源は、仏教の『盲亀浮木のたとえ』にあり、仏教では人間に生まれることは、「有る」ことが「難しい」「有り難い」ことだと教えられ、また逆に「難」(災難等)が「有る」ともいわれ、人は「難」を乗り越えていけばいくほど成長していくことから、「有り難い」ともいわれているそうです。

そして「この世で最も不幸な人は感謝の心のない人である」ともいわれ、何をしてもらっても当たり前と思い、不平不満ばかりを口にだしていると、幸せを実感することはできないといわれています。

ところで、「想い」というものは、心に秘めているだけでは相手に伝わりません。感謝の気持ちを「ありがとう」という言葉で表すだけで、言われた人も言った人も気分が良くなります。これを仏教では「自利利他」と言います。自利とは自分の幸せ、利他とは他人の幸せをいい、自分の幸せがそのまま他人の幸せになり、他人の幸せがそのまま自分の幸せになるということを現しています。

ある漫画の話ですが、その主人公は、ほのぼのとしている割に、周りから悩みを相談される立場になり、一緒に考えながら、いつの間にか解決していきます。ある日、この主人公に職場に馴染めない若手職員が「どんな時に幸せを感じますか?」と尋ねたところ、「そうだね~『ありがとう』と言われたとき、『ありがとう』と言ったときかな、感謝されたとき、感謝したときに幸せを感じるかな」と答え、若手職員は、想いを口に出したり行動に移したりする大切さに気付き、何か吹っ切れたかのように笑みがこぼれたそうです。

「ありがとう」の言葉は、人と人をつなぎ笑顔にするだけでは無く、人の心を動かし、人を成長させてくれる「魔法の言葉」かも知れませんね。

税理士法人LRパートナーズ
代表社員 所長 小関 和夫

 

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