厚生年金保険・健康保険の加入と給付

社会保険制度は、私たちが生活する上で、病気やけが、老齢、障害、介護、失業、死亡など、避けて通ることができないリスクを社会全体で支えていく制度です。今回は、その社会保険制度の一つである厚生年金保険・健康保険の加入と給付の概要についてご案内いたします。

♥適用事業所

次の事業所は厚生年金保険・健康保険の加入が法律で義務付けられています。

・すべての法人事業所（事業主のみの場合も含む）

・従業員が常時5人以上いる個人の事業所（農林漁業、サービス業などの場合を除く）

※適用事業所以外の事業所であっても、一定の条件を満たせば加入することができます。

♥被保険者

適用事業所に使用され、次の要件を満たす方を「被保険者」といい、本人の意思にかかわらず加入することになっています。

◎要件

・正社員、法人の代表者、役員等

・パートタイマー・アルバイト等でも、1週間の所定労働時間および1カ月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している正社員の4分の3以上である方

・正社員の4分の3未満であっても、

❶週の所定労働時間が20時間以上
❷勤務期間が1年以上見込まれる
❸月額賃金が8.8万円以上
❹学生以外
❺従業員501人以上の企業に勤務していること

の5つの要件を全て満たす方

※厚生年金保険は原則70歳に達するまでの加入となります。また、75歳以上の方の健康保険は後期高齢者医療制度に移行します。

※加入要件を満たす方は、外国籍の方も、試用期間中の方も被保険者となります。

♥厚生年金保険の給付

厚生年金保険は、被保険者が高齢になったとき、障害の状態になったとき、亡くなったときなど収入がなくなった場合に、それぞれの条件を満たしていれば請求することで、年金や一時金が支給されます。

♥健康保険の給付

被保険者やその家族（被扶養者）が病気やけが（業務上・通勤災害を除く）をしたとき、出産したとき、被保険者が病気やけが、出産で仕事を休んだときなど、要件を満たした場合に申請することで、医療の給付や手当てなどが支給されます。加入・給付ともに手続き漏れのないよう確認してみてはいかがでしょうか。