強制執行の概要
強制執行とは、債務不履行の債務者に対して、裁判所などの公的機関を通して強制的に取り立てる手続きのことです。
強制執行を行うには裁判所の確定判決(債務名義)が必要です。
お金の支払、建物の明渡し等が記載された債務名義(判決、和解調書等)をもらったのに、相手が支払や明渡し等をしてくれないときには、その債務名義に基づいて強制執行の申立てをすることができます。
※債務名義とは、強制執行をするために必要不可欠な文書であり、公的に差し押さえしたい相手に対し自分の債権の存在、範囲を証明した書類です。
◉強制執行の種類
強制執行は、差押等を行う目的の財産によって分けられますが、その大まかな種類は、次のとおりです。
不動産・自動車等
相手の土地、建物等の不動産や自動車を差し押さえて売却し、その代金を債権回収に充てる。
建物明渡し等
執行官が強制的に建物の明渡しや物の引渡し等を行う。
家財道具等
相手の家財道具、商品類、貴金属等を差し押さえて売却し、その代金を債権回収に充てる。
★差し押さえ不可能な財産
必要最低限の生活を保護するために、動産執行において衣類や家具など生活に必要な物は差し押さえすることができません。
★差押えを行う相手の財産は、自分で探す必要があります。
また、財産が見つかったとしても、価値が低い場合等は費用倒れになることもありますので、申立てに当たっては十分な調査と検討が必要です。
◉強制執行の申立て前に必要なこと
❖債務名義が訴訟事件や調停事件や少額訴訟事件の場合
債務名義の送達申請、債務名義の執行文付与申請、債務名義の送達証明申請
❖債務名義が少額訴訟事件や支払督促事件の場合
債務名義の送達証明申請
◉強制執行の申立てを行うには?
申立書を作成し、必要書類、収入印紙や切手等を添えて、裁判所にある各窓口に提出することになります。
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円滑に手続きを進めるためには債務者との交渉や実行する時期など検討が必要なことが多々あります。交渉には弁護士に依頼が必要となりますのでお早めにご相談ください。

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