パーソナルファイナンス③


クローバー通信  No.165
パーソナルファイナンス③

お金を貯める・増やす

何のために貯蓄していますか?

貯蓄する習慣を持つことは大事です。反対にやみくもに貯蓄や投資をして家計がうまく回らず「貯蓄貧乏」になることもあります。

使うのと同様に、「何となく」ではなく、目的をもって貯めて、自分の望むライフプランの実現を目指しましょう。

1 貯蓄の目的と優先順位

優先順位①:思わぬ支出への備え

病気やケガ、失業・転職による給与減など予想外の事態が起こった時に備えて、生活費の6カ月分程度は貯蓄しておきましょう。

お金

優先順位②:将来の支出への備え

人生の三大支出住宅・教育・老後
大きな支出の為、計画的に準備する必要があります。

優先順位③:欲しい物を得るための準備

旅行や大きな買い物など、毎月の家計には収まらないものは貯蓄目標を作りましょう。お金に対する意識が変わります。

大切なのは、使う前に貯蓄する習慣
〇:収入-貯蓄=支出×:収入-支出=貯蓄

2 お金の貯まり方・増え方

利息の仕組み:利息とは、お金のレンタル料

私たちが預けたお金を、銀行は会社や個人に貸し出して利益を得ています。その一部が利息として還元されています。

単利と複利

利息の計算方法

単利とは?:預けた元のお金(元本)に対してのみ、利息の計算をする
複利とは?:元本に利息を加えたものを次の元本として、利息の計算をする

単利計算と複利計算の比較

(例)金利5%の金融商品に100万円を5年間預けた場合

72の法則

お金を複利で運用する場合に、何年預ければ元本がおよそ2倍になるか計算できる手法

例①:1年複利で4%72÷4=18年
例②:1年複利で0.001%(普通預金金利)72÷0.001=72000年

分配金の仕組み

分配金とは、投資信託や保険商品などの運用収益等から、口数に応じて分配するものです。利息が確実に支払われるものであるのに対して、分配金はあくまでも運用益の配分を目的に支払われるので、約束されたものではありません。

分配と再投資

分配金を定期的に受け取る方法と、再投資をして満期にまとめて受け取る方法と、どちらを選びますか?生活資金や年金の不足分を補うには定期的に受け取る商品が適していますが、将来のための投資であれば、複利で運用できる再投資の方が効果的に増やすことができます。また分配金はその商品の総資産から支払われるので、元本が目減りする場合もあります。目的に合わせて選びましょう。

利率と利回り

利率とは:1年間預けたお金に対して支払われる利息の割合を%で示したもの
利回りとは:一定期間で支払われる利息がいくらになるのか計算し、1年あたりではどれくらいになるか%で示したもの。上記の例の場合、複利の場合の利回りは、
276281÷5年÷100万円=0.05535.53%となる

3 様々なお金の増やし方

預金以外の金融商品を見ていきましょう。

計算

株式:主に上場企業が発行する株式に投資して、株価の値上がり益に期待したり、会社の利益を配当という形で受け取ります。

債券:国や会社が発行する債券に投資して利息を受け取り、期限に額面の金額が返還(償還)されます。

外貨:ドルやユーロなど外国の通貨を保有して、為替差益を受け取るか、利息や分配金を受け取ります。外貨預金・外貨MMF、FXなど

投資信託:株式・債券・外貨などプロが選んだ銘柄をパッケージにした商品で、投資対象の資産と組み合わせ方により収益やリスクが異なります。

金融商品を選ぶポイント

流動性 すぐに現金に換えられるか?
安全性 預けたお金が目減りしないか?
収益性 どれくらいの運用利益が見込めるか?

リスクとは? 金融商品では、価格の変動幅をさします。

リスクが高い =変動幅が大きい
リスクが低い =変動幅が小さい

リスク

リスクを小さくするには?

資産(銘柄)分散時間分散長期運用

4 目的別の資金計画と種類

三大支出の資金を貯めるには、目的・期限・金額を設定した上で、それぞれに合った貯蓄方法・商品を選びましょう。

住宅:ライフプランに合わせた選択を

購入しても賃貸でもお金はかかり、どちらもメリット・デメリットがあります。地域や引き継ぐ家があるかなどを考慮し選択しましょう。

住宅財形貯蓄

  給与天引でき、550万円まで利息が非課税

積立定期

  銀行口座より自動的に積立ができる

教育:子どもができたらすぐに始めよう小さい時が貯め時

学資保険

  確実に積立+保障

積立定期

  時期が決まっているなら確実に積立

積立投資

  大学進学費用など10年以上先なら予算の一部を投資信託で運用

老後:年金だけでは厳しい優遇税制を活用

この低金利下では資産運用してお金に働いてもらう事も必要です。早く始めれば時間を味方に少額積立でも大きく育ちます。

iDeCo、企業型DC

  60歳まで運用益非課税・所得控除の対象

つみたてNISA

  最大40年800万円まで運用益非課税

個人年金保険

  確実に貯められ所得控除の対象インフレなら目減りも

まとめ

「余ったら貯蓄をしよう」ではお金は貯まりません。給与天引きや自動積立でまず貯蓄を確保し、残ったお金を心置きなく使える方が家計にも心にも優しいでしょう。また情報に振り回されて何が何でも貯蓄や投資をして家計が回らなくなることもあります。

まずはライフプランをたて、それに合わせて実行しましょう。



 

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