個人事業主が高齢化する中で、早期の事業承継は早急に取り組むべき課題となっています。

今回は、この事業承継を後押しする、関係省庁等の動きについてお知らせします。

♥個人版、事業承継税制、「認定制」検討へ(平成31年以降の税制改正)

経済産業省は、個人事業主が子ども等に事業を引き継ぐ場合、事業用の土地、建物、機械装置等を対象として、生前であれば贈与税、亡くなった場合には相続税の支払を猶予する制度の検討を進めています。

ただ、個人事業主は、事業用資産と、個人資産との切り分けが難しく、例えば、個人使用の別荘や高級自動車を「事業用」と偽るような悪質な節税が横行するのでは、といった懸念が出ています。

この点について、経済産業省は、適用の条件に都道府県による認定を盛り込むとしています。個人事業主がまとめる「承継計画」を都道府県が認める場合のみ、贈与税、相続税の支払いを猶予するという方向で検討が進んでいます。

♥個人事業主の事業承継の手続きを簡素化

現在、生前に事業承継を行う場合には、多くの業種で、先代がいったん廃業し、後継者が新規に開業する形をとります。そのため、原則として営業許可等、手続き書類を改めて提出する必要があります。

例えば、理容業の場合、相続による承継であれば、必要書類は、原則的に「承継届出書、戸籍謄本、相続人全員の同意書」です。

これに対して、生前の承継の場合は、「開設届出書、理容所の平面図、付近の見取り図、伝染性疾病の有無に関する医師診断書、管理理容師講習会修了証等」多くの書類が必要となります(横浜市の場合)。

個人事業主からは「役所での手続き、検査等のために営業を休止するのは難しい」「手続きの煩雑さ、書類の多さから、事業承継を先送りしている」といった声が上がっています。

現在、政府の規制改革推進会議が、厚生労働省や国土交通省など関係各省と調整を始めており、平成31年半ばには、改革案をまとめる見通しです。行政手続きの簡素化によって、事業承継の推進を図れるのでは、と期待されています。

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