~ 人こそ人の鏡 ~
特集・職場を ❀ はなまる ❀ にするマナー
最初が肝心
季節は春、新年度のスタートですね。新入社員を迎える職場も多いことでしょう。新入社員にとっては会社でのできごとの一つ一つが初めての経験で、まさに緊張の連続です。周囲の私たちがしっかりサポートしつつ、成長の手助けをしていきたいところです。
彼らは、社内の先輩や上司の行動を見て、真似をして成長していきます。「学ぶ」という言葉の語源には、「真似ぶ」つまり「真似をする」からきているという一説があります。真似をすることは、あらゆる学習の基礎ともなるのです。この時期だからこそ、周囲の行動も大切です。
「挨拶をしっかりと」「第一印象が重要」と言葉で伝えるだけでなく、自らお手本を示す気持ちで行動したいですね。「最初が肝心」なのは新入社員だけでなく、周囲にいる私たちかもしれません。
「ホウレンソウ」をしてもらうには?
ビジネスマナーで学ぶ項目で欠かせないものが「報告・連絡・相談(ホウレンソウ)」です。報告や相談によって仕事の進め方や問題点、重要視していることを周囲に伝えることができます。人は「上手くいっている」「いい情報がある」など良いことについてはすぐに話したくなります。
反対に「よく分からない」「上手く進められない」「以前にも質問したが忘れてしまった」など良くないことは、できれば言いたくない、せめてさらりと報告して終わらせたいと思ってしまいます。表面的な報告だけでなく、現状を把握できるような「ホウレンソウ」を実践するには、「中間報告をする」ことが有効です。
仕事の指示をする際に、中間報告をするように併せて伝えておくのです。これは、「結果が出てから報告するべき」という気持ちを緩和する効果があり、報告や相談は周囲のために行う仕事の一つと認識することにつながります。
「ホウレンソウ」のコツ
「ホウレンソウ」を適切に実践するには、日頃の対話が大切です。声をかけられることは、「自分のことを気にかけてくれている」という安心感を生み、仕事に取り組むうえでの不安を取り除くことにもなります。
よい「ホウレンソウ」を行うには、聴き手の態度も重要です。聴き手のイライラした様子や相手を見下したような態度は、話し手が威圧感を感じて話を早く切り上げたくなります。聴き手が「あいづちをうちながら話を聴く」、「質問をはさむ」など耳を傾ける姿勢を見せると、話し手は「もっと話したい」「手助けをしたい」「相手の話も聞きたい」と感じるようになります。「聴き手の態度によって、話し手の話す内容の質も量も変わる」のです。
人こそ人の鏡
職場で接する相手は、立場も性格も様々です。時には相手の言動が気に障ったり、物足りないと感じたりすることもあります。
「そんな言い方をしなくてもいいのに」と思うときには、自分の言葉遣いを振り返ってみましょう。
「もっと早く言ってくれればいいのに」と思うときには、声をかけにくいような態度をとっていなかったか思い返してみます。
そうして自分自身の言動を振り返る機会ととらえてみましょう。鏡を見て自分の姿を直すように、他人の言動は自分の至らない点を直すよい手本となります。お互いに気持ち良く仕事をするために、「ホウレンソウのなかにもプラスの心配り」ができるように心がけていたいですね。いつでも相手への思いやりの気持ちを持って、仕事に取り組んでいきましょう。
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