目指せ!自分流賃貸経営

第284回 財産承継研究会
目指せ!自分流賃貸経営

講師:有限会社木村屋取締役木村憲司氏

今回は、当研究会の会員で、不動産賃貸経営をされています木村憲司さまに、講演をしていただきました。

木村さまは江戸時代から続く木村家の長男として生まれ、就職・結婚と順調に人生を歩まれますがサラリーマンとして30代働き盛りの頃は、毎日残業が続き、仕事が中心の生活でした。家長である自分が家庭を省みないようでは、健全な家庭が崩壊してしまうかもしれないという危機感を抱くようになりました。

前後に父・祖父・祖父の妹の相続を3回経験。思うところあって会社をすっぱり退職され、専業大家の勉強を始めてこられました。

今回は木村さまの事例を紹介いたします。

まずは現状の把握からスタート!

自分の進むべき方向を見極める為に、まず始めたのが自分の物件の分析。過去のデータを調べて、物件ごとの収支はもちろん、入退去状況も数字化し、自分なりに退去率の高い物件・部屋について入居者の傾向を分析し原因を研究。

賃貸経営をはじめた目的

ご先祖さまから預かった資産を利用させていただき、家族全員が健やかに暮らすことです。自分の孫の代まで安定経営ができる下地を作り、あわせて自分の生きがい、働きがいを見出したいと思っています。

当面の目標を設定する

『入居者に選ばれる物件』から『入居者を大家が選ぶ物件』にすること。入居者、工事業者、大家の3者とも満足のいく賃貸経営を目指すこと。

目標達成のためにすること

①物件自体の魅力で勝負

○競争力のある物件・オンリーワン物件でターゲットを絞り込み、入居者のレベル向上を図る。
○拘りのある入居者の獲得は長期入居につながり、安定経営にもなる。
○物件の良さを引き出してくれる仲介業者を選ぶことにより、信頼関係も築ける。

②少数精鋭の信用できる業者を重用する

○出来ない言い訳は不要。大家の要望にどうしたら応えられるか考える業者を選ぶ。
○不具合の即時対応。これは苦情にならず入居者の満足感につながる。
○設備・建築の知見が広がる。

③入居者と常に向き合う

○住んでいる人の意見は宝の山、入居者のニーズの把握に努め、大家と店子の信頼関係を深める。

具体的な行動としては

①常に物件の現状把握をしておく

(入居者層、入居年数、募集時の反応)

②大家自身、自分の資産・収入・支出・税金の把握をしておく

③問題点の抽出

④対策の検討・実施

実際に抽出された問題点を克服する為にターゲットを絞ったリフォーム・リノベーションをしていく。

⑤実施後の検証が大事

次の対策・実施へとつなげる。

⑥入居者とは積極的に会うように心がけている

防犯面でも声がけが非常に効果的。

まとめ

不動産賃貸業は、建物を建てて終わりではなく、建ててから始まる。そこで暮して得られる物語を入居者に提供すること。大家業は常に考え、勉強できる幸せな職業という木村さま。とても前向きに楽しそうに賃貸経営をされていて『こんな大家さんの物件に住んでみたい』と思わせる、入居者に暖かい大家さんでした。

賃貸経営は物件というハード面だけではなく、ソフト面も非常に重要なポイントになってきているのだと思います。

 

♥ 次回の財産承継研究会の開催日 ♥

2012年7月27日(金) 18時30分~20時30分

☎044-811-1211(石井・駒まで)

お申し込みは こちら

 


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