事業承継対策としての会社法・定款自治

第256回 財産承継研究会

「事業承継対策としての会社法・定款自治」
「平成22年度税制改正」

講師
LR小川会計渡部寛二

事業承継対策としての会社法・定款自治

財産管理法人を経営する代表者の場合は、相続財産において不動産が多いことから、自社株式の占める割合が低い傾向にありますが、業績の良い会社、含み資産のある会社は株価が高額になる為、同族株式も含めた相続対策が必要となります。

そこで相続対策として

・資産の世代間移転の相続税対策(節税対策)
・相続税納税資金対策(財源対策)
・相続人間の円満な遺産分割対策(もめない事業承継対策)

が挙げられますが、ポイントは、それぞれのバランスを取ることが最も必要です。

同族株式の相続税対策として、株式を後継者以外の子や孫など複数人へ生前贈与していけば相続税は低くなりますが、直系以外の者へ株を分散させることで後々経営に関与しない株主の反対により株主総会決議が可決されないなど経営上問題が生じる恐れがあります。そのため経営の観点からは株主は少数限定にしたほうがよいというジレンマがあります。
そこで、事業承継対策の一つとして会社法と定款自治を活用します。

種類株式を発行して経営権を確保

会社は内容の異なる株を発行できることから、例えば、議決権のある株式とない株式(議決権制限株式)を発行することによる効果として、後継者以外の子には議決権のない株式(配当優先株)を与える仕組みにして、株主としての権利を調整し、相続が「争続」にならないための予防策とします。

定款規約にて経営権を確保

株式譲渡制限会社として、議決権制限株式を発行株式の2分の1を超えて発行でき、さらに配当や議決権に関し株主ごとに異なる取り扱いをする旨規定することで、株主平等ではなく、属人的な決め方が可能となります。
例えば、「一族以外」や「取締役以外」の株主は議決権を有しない、と定めます。既存の会社でも、株主同意にて定款変更することにより対応できます。

平成22年度税制改正

平成22年度税制改正大綱が平成21年12月22日に閣議決定されました。改正案として、法人税関係では、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度が平成22年4月1日以降終了事業年度から廃止となっています。

所得税関係では、扶養控除のうち、15歳以下を対象とする年少扶養控除及び16歳から18歳までの特定扶養控除の上乗せ部分が平成23年以降廃止となっています。

また、非課税口座内の少額上場株式等の配当所得及び譲渡所得等の非課税措置の創設が見込まれます。

資産税関係では、祖父母や両親などの直系尊属から受ける住宅資金贈与の非課税額が、現行の500万円から、平成22年中は1500万円、同23年中は1000万円と拡大しています。

また、定期年金の権利の評価を解約返戻金相当額へと改めています。その他、相続税の課税ベース及び税率構造の抜本的見直しとして、平成23年度改正にて遺産課税方式の導入を目指し、検討されています。

 

♥ 次回の財産承継研究会の開催日 ♥

2010年3月26日(金) 18時30分~20時30分

☎044-811-1211(渡部・駒まで)

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