投資信託入門 その6 『コモディティファンド』
【はじめに…】
今までのお話では、おもに株式や債券などの伝統的な投資手法のファンドをご紹介してきました。今回は、最近注目されている、コモディティ(商品)ファンドについてご紹介します。
*紹介している商品は、純資産総額が大きい商品です。推奨するものではありません。
【コモディティファンド】
コモディティとは、小麦や大豆などの農産物や、原油や金などの各種商品を指します。
2004年ごろから、ダウジョーンズAIG、S&P、GSCI商品指数など、商品指数に連動するタイプのファンドが設定され始めました。10万円程度から投資でき、異なる商品への分散が図られているので、個人の投資家でも投資できるようになりました。
コモディティ(商品)への投資方法としては、現物取引ではなく、商品先物市場を通じての投資が最も一般的です。
コモディティ市場は、先進国の株式市場とは異なった値動きをするので、資産全体のリスクを軽減する効果があると言われています。
ただし、原油高などで割高な水準になっている商品もあるので、投資のタイミングにも注意を向けましょう。
*参考:「日興・シュローダー・コモディティ・ファンド」
【金 ETF】
コモディティの中でも、金は価値がゼロにならない(信用リスクのない)安全な現物資産として、モノでありながら『世界で通用するお金』として存在しています。
純金積立などの手法もありますが、金のETFは2007年に上場されて以来、残高が伸びている商品です。
*参考:「金価格連動型上場投資信託」
【環境・資源テーマ型ファンド】
◆温暖化対策ファンド
2006年ごろから、より具体的に温暖化対策 [再生エネルギー・省エネルギー・温暖化ガス対策など]のテクノロジーを持つ企業などにテーマを絞っている、特徴的なファンドが多く設定されています。
*参考:「クールアース」
◆水関連ファンド
異常気象などで、水が貴重な資源となってきています。新興諸国の生活レベルの向上による消費量の増大、工業のハイテク化など、水不足は深刻な問題となりつつあります。無図の有効利用や、浄水技術などを持つ企業に的を絞ったファンドです。
*参考:「野村アクア投資Bコース」
◆食糧・農業ファンド
全世界的に食糧価格は上昇してきており、食糧自給率が低い日本にとっても避けては通れないテーマです。農業関連設備、食糧の生産・下降・流通関連企業の株式を中心に投資を行うファンドです。
*参考:「DWSワールド・アグリビジネス・ファンド」
◆エネルギーファンド
世界的な雷雨スタイルの変化に伴い、需要が拡大する天然資源。エネルギーだけでなく、鉄鉱石や銅・鉛などの鉱物資源についても、供給量に制限があり、需給が逼迫しています。これらを背景に、次世代エネルギーや鉱物などの資源関連企業は、今後中長期的に注目される投資対象となることが予想されます。
*参考:「ブラックロック・ワールド資源株ファンド」
【まとめ】
基本的な資産分散の他に、食品・ガソリンなどの高騰に対する自衛手段の一つとして、このようなコモディティやテーマ型のファンドにも注目してみましょう。その時々で流行はありますが、この先の地球・世界経済に必要不可欠なテーマばかりです。購入しなくても、どんな銘柄が含まれているか参考になるのではないでしょうか?
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